辞めさせてくれない彼

やめたい12 ページ13

〜次の日〜

ゆうた「A〜！」

次の日、彼は約束通り2年B組に来た


貴「ゆ、ゆうたくん・・・・あまり大きな声で・・・・」


ゆうた「大丈夫、大丈夫！早く移動しよう」

ゆうたくんは私の手を引いた

教室の外には昨日の子、朱桜くんもいた

私たちは屋上に向かう


司「先日はありがとうございました」


貴「当たり前の・・・ことなので・・・・」


司「お礼・・・・と言ったら何ですが、良かったら食べて下さい」


貴「お菓子・・・・？」


司「はい、Sweetsなのですが私が食べると瀬名先輩に取られてしまい・・・・
ですので、お礼の品です」


貴「あ、ありがとう、ございました・・・・ゆうたくんも食べよ？朱桜くんも」


ゆうた「俺、甘いのはいいよ」


貴「あ、ゆうたくんは辛いものだったね・・・・朱桜くんもどうぞ」


司「あ、ありがとうございます！」


ゆうた「Aちゃんと自己紹介、昨日してなかったでしょ？」


貴「そっか・・・・月永・・・・って言っていいのかな・・・？Aです
一応、月永レオの妹・・・・です」


司「昨日、凛月先輩から教えて頂きました！よろしくお願いします！A先輩♪」

あぁ・・・・・この子はいい子だ

まだ私のことを知らないから

お兄ちゃんや、瀬名先輩との事を知らないから

お兄ちゃんが近づくなって言ったのは

ただの『ユニット』のメンバーだからじゃない

末っ子だから、1年生で、未熟だけど

人一倍努力してる

朱桜くんは楽しそうに『Knights』の話をする

お兄ちゃん、瀬名先輩、朔間さん、鳴上さんの話を

あぁ・・・・少しだけ思ってしまう

こんなにもお兄ちゃんに愛されてるこの子が

少しだけ憎いって

そう思ってしまうから

私はダメなんだ

朱桜くんといることは別に悪くない

だけど、君の話だけは聞きたくない

やっぱり

私は歪み切っている

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