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「えっ……?」
僕は拍子抜けしてしまった。
守一郎「俺は途中で編入して、用具委員会で作兵衛に色々教えてもらってるからな。あの責任感があってしっかり者なところはすごいなって思う」
喜八郎「僕も、藤内とAは面白くていい後輩だと思うよ。ちょっと抜けてるけど」
タカ丸「俺は委員会が被ってるとかはないけれど、孫兵には生物について色々教わったから、すごく生物を愛してるのが伝わってきたよ。もちろん数馬が保健委員会の仕事を頑張ってるのも尊敬してる。今日も5、6年生の手当をしていたからこんな時間に歩いていたんでしょ?」
タカ丸さんに優しく言われて、疲れていた僕はコクコクと頷いた。少し涙が出そうになった。
そう言えば、七松先輩の暴走についていけない下級生を助けながら、迷子の三之助を引っ張っているのは滝夜叉丸先輩だ。徹夜続きの会計委員会に毎回左門を連れて行き、夜遅くに後輩を長屋まで送っているのは田村先輩だ。2人とも悪い先輩じゃ無い。ちょっとウザいだけだ。
滝夜叉丸「……ということで、我々は今から三年生の所に行こうとしていたのだ。今回の五年生と六年生のように突然爆発するのは危険だからな。こう言ったことは言わなければ伝わらないだろう」
喜八郎「僕たちだけで話しても意味がないから直接言おうって、僕が言ったんだけどね」
さすが綾部先輩。四年生だけで話すと長くなるから面倒くさくなったのだろうとは、口が裂けても言えない。
守一郎「長屋に戻るところだったんだろう? 一緒に行こう」
守一郎さんに誘われて、僕は四年生と行動を共にすることになったんだ。
僕と藤内の部屋の前に来ると、中にはまだ灯りがついていた。勉強そっちのけで話をしていたんだろう。開けようと手をかけた時、三之助の声が聞こえた。
三之助「いやいや、四年生に教わろうとは思わないだろ」
僕の腕に田村先輩が手をかけ、唇に人差し指を当てる。僕は冷や汗をかくのを感じた。
どうやら、四年生について話しているようだった。その内容は、とてもいいものとは言えない。そして決定的だったのは、Aの一言だった。
A『四年生って、あんまり頼れる先輩じゃないかもね』
これ以上は聞いていられなかったんだろう。滝夜叉丸先輩が勢いよく戸を開けた。
僕は驚いた顔をする三年生と目を合わせた。
…………こりゃ、まだまだ眠れそうに無い。
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おんぷ - 続き見たいです (2月4日 20時) (レス) id: e0221025e3 (このIDを非表示/違反報告)
砂糖水 - 黒糖さまでーすさん» 同じく (2023年4月1日 2時) (レス) id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
砂糖水 - 終わってるんですか、残念です (2023年4月1日 2時) (レス) @page21 id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
黒糖さまでーす - なんで終わってるんだよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ((((泣 (2023年3月14日 22時) (レス) @page21 id: b07dd8e215 (このIDを非表示/違反報告)
黒糖さんでーす - 更新頑張って下さい。続きが気になります (2023年3月2日 18時) (レス) @page21 id: b07dd8e215 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まみむー | 作成日時:2022年8月7日 22時