余命1週間の私と、忍たま達の愉快な日常 (ページ25)

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拾時間目「三年生対四年生……？」ページ25

先日、こんなことがあったらしい。

日頃から六年生に対して鬱憤を溜めていた五年生。その悲痛な叫びを聞いてしまった六年生。学園長の思いつき。

これだけで何が起こったか分かるよね。
その場に居合わせてしまった可哀想な乱太郎、きり丸、しんベヱを巻き込んで、五年生対六年生の大バトルが幕を開けたのである。
もうね、忍術学園中が大騒ぎよ。少しでも二次被害を避けようとみんなで隠れました。最後には引き分けに終わったみたいだけれど、その日の夜にまた事件が起こったのでした。

藤内「それにしても、五年生の先輩方があんなに六年生に怒っていたなんてね」
作兵衛「あまり意識したことがなかったけどよ、確かにあの学年は大変だよな」

場所は三年は組の長屋。放課後に宿題をするはずが、必死に隠れることになったため終わらなかった。だからこうして集まって勉強しているのだ。

薬をもらってから、前みたいに寝てばかりいることは無くなった。七松先輩も約束通り何も言わないでいてくれているし、少しは平穏な日常に戻った感じだ。

『私が五年生だったら、一つ上にあんな優秀な先輩たちがいるだけで嬉しいけどなぁ。勉強教えてもらったりして』
孫兵「四年生の綾部先輩とAは同じ委員会じゃないか。教えてもらわないのかい？」

いつも竹谷先輩に勉強を教わっているらしい孫兵が聞く。私は藤内と目を見合わせた。

藤内「綾部先輩は天才的トラパーだけど……」
『い組だし、優秀だとは思うけど……』
三之助「いやいや、四年生に教わろうとは思わないだろ」

私たちが言えなかったことを、三之助が言ってのけた。左門が凄い勢いで頷く。

左門「一度聞いたが運の尽き、だな。しばらくは自慢話から離してもらえない」
三之助「四年生の先輩に聞くくらいなら、俺は宿題をしない！」
作兵衛「いややれよ！」

作兵衛の鋭い突っ込み。でもまあ、田村三木ヱ門先輩と平滝夜叉丸先輩だから納得できるよ。

藤内「は組のタカ丸さんは、一年生と同じ授業を受けているし、ろ組の浜守一郎さんも知識が古いから忍術学園に学びに来たわけだから……」

ここで私はふと気づいたことを、そのまま呟いてしまった。

『四年生って、あんまり頼れる先輩じゃないかもね』

突然、ガラガラという音と共に戸が開いた。そこには、真っ青な顔をして立ち尽くす数馬と、

『あっ…………』

四年生の皆さんが立っていたのでした。