伍時間目「お化粧がしたい!」 ページ14
数々の化粧道具を目の前にして、私はウー、と唸った。化粧道具って何でこんなに種類が多いんだろう。私も色々言われて買ったけど、正直言って自分が何を持っているのか分かっていない。
でも、この前みんなに可愛いと言ってもらえたのがとても嬉しくて。私も少しだけ、こう言うことに興味を持った方がいいのかなーなんて。
でも、どうやって練習しようね。誰か教えてくれないかな。
くの一教室のガールズはこう言うこと凄く上手いんだろうけど。後輩に教わるのは、ちと私のプライドが許さない。作法委員会は……藤内には内緒にしたいしな。
忍たまで化粧が上手い人? うーん、うーん…………
『あっ』
いたわ、化粧……と言うより、変装の達人。
委員会も違うし、そもそも五年生とは全然関わったことがないけれど……ダメもとで行ってみるか。
変装の達人、鉢屋三郎先輩は、今までに変装をした相手は数知れず、千の顔を持つなどと言われている。個性の暴力の四年生とバチクソかっこいい六年生に挟まれた、影が薄い五年生なこともあって、私はあまりよく知らない。委員会もあまり被ってないし、三年生と五年生って全然関わらないんだよな。
まぁ、まずはやってみなければ。
ところで、鉢屋先輩ってどこにいるんだろう。こう言うのは同学年に聞いた方が早いんだろうけど、さっきも言ったように三年と五年は関わりが少ないのだ。五年生と関わりがあるのは孫兵くらい。
『まごへー?』
とりあえず孫兵を探す。生き物を探す生物委員会はとても探しやすい。そこらの茂みとかにいるからね。
孫兵「どうしたの?」
『あ、いた。竹谷先輩はどこ? あとジュンコ拾ったよ』
孫兵「ジュンコぉぉぉ!!」
茂みから顔を出した孫兵にジュンコを差し出す。泣いて喜んでる。居場所を聞いてからにすれば良かった、二人の世界に入っちゃったよ。
八左ヱ門「おほー、ジュンコが見つかったか!」
五年ろ組、生物委員会委員長代理の竹谷八左ヱ門先輩。何故か虫取り網を持ったまま、私たちに駆け寄ってくる。
孫兵「そういえば、竹谷先輩に用があるみたいです」
八左ヱ門「え、俺に?」
『正確には、竹谷先輩と同じ組の鉢屋先輩に……です』
不思議そうな先輩に説明する。ちゃんと会話するの、初めてだよ。五年生ともなると身長高いなぁ。
八左ヱ門「三郎に女の子が用事だなんて、珍しいなぁ」
竹谷先輩はそういうとニカッと笑う。
八左ヱ門「ジュンコを見つけてくれた礼に案内するよ。さ、行こう」
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おんぷ - 続き見たいです (2月4日 20時) (レス) id: e0221025e3 (このIDを非表示/違反報告)
砂糖水 - 黒糖さまでーすさん» 同じく (2023年4月1日 2時) (レス) id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
砂糖水 - 終わってるんですか、残念です (2023年4月1日 2時) (レス) @page21 id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
黒糖さまでーす - なんで終わってるんだよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ((((泣 (2023年3月14日 22時) (レス) @page21 id: b07dd8e215 (このIDを非表示/違反報告)
黒糖さんでーす - 更新頑張って下さい。続きが気になります (2023年3月2日 18時) (レス) @page21 id: b07dd8e215 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まみむー | 作成日時:2022年8月7日 22時