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仙蔵「よく頑張った。今日の委員会はこれで終わりだ」
『ふぅ〜……』

倉庫の掃除を終える頃には、すっかり夕方になっていた。私はホッとして息をつく。あれから何事も無かったけれど、いつまた立ちくらみが起こるかとヒヤヒヤしていたから。流石の私もちょっとだけしょんぼりだ。

兵太夫「お疲れ様です! A先輩、なんか元気無いですか?」
『えっ』

解散後、兵太夫が真っ先に駆け寄って来た。私ってそんなに分かりやすいのか。まさか一年生に見抜かれるなんて。綾部先輩が私の頬に手を添える。

喜八郎「本当だ。何かあったの?」
『綾部先輩まで…………」

あの他人に微塵も興味を示さない綾部先輩にも悟られるなんて。忍者なのにこんなに分かりやすくていいのか私。

『私だって悩みの一つや二つありますよ〜』

大体が勉強が難しい、とかもっと強くなりたい、とかだけど。今の悩みを打ち明けた所で、どうにもならないからなぁ。

『だから大丈夫! さ、帰ろう!』

一年生たちにも笑いかける。兵太夫と伝七は目を見合わせた。
私は明るい声で言うと、校舎へと歩き出した。


こうしてみんなが心配してくれると、ああ、愛されてるなぁと思うんだ。








…………もし、夢の中のことが本当だと考えると、この突然始まった体の異変にも説明がつく。
私は、1週間後に死ぬ運命だった。病気で死ぬという大きな結果を避けるために、半年間は小さな苦しみに耐えろ、ということか。

私は神社で生まれ育った。幼い頃から、神様という人とは異なる者とは関わりが深いと思う。だから裏山の祠も気にかけてはいた。

一応医者にも診てもらった方がいいかもしれないけれど、忍たまのみんなには心配をかけたくなかった。夢を信じるとしたら、6ヶ月たったら元の体に戻っているんだし。

とりあえず、いっぱい食べていっぱい動いていっぱい寝よう。そして祠にも行くようにしよう。今の私にできることはそれしかない。




部屋に戻った私は何だかどっと疲れた気がして座り込んだ。

『まぁ、これくらいなら大丈夫かな…………』

天井を見つめて呟く。


どんなことになろうと、死んじゃうよりは絶対にマシだ。

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設定タグ:忍たま , 愛され , rkrn   
作品ジャンル:アニメ
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おんぷ - 続き見たいです (2月4日 20時) (レス) id: e0221025e3 (このIDを非表示/違反報告)
砂糖水 - 黒糖さまでーすさん» 同じく (2023年4月1日 2時) (レス) id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
砂糖水 - 終わってるんですか、残念です (2023年4月1日 2時) (レス) @page21 id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
黒糖さまでーす - なんで終わってるんだよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ((((泣 (2023年3月14日 22時) (レス) @page21 id: b07dd8e215 (このIDを非表示/違反報告)
黒糖さんでーす - 更新頑張って下さい。続きが気になります (2023年3月2日 18時) (レス) @page21 id: b07dd8e215 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まみむー | 作成日時:2022年8月7日 22時

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