鬼 に さ れ ま し た 。【鬼滅の刃】

家族 ページ1

今日は柱合会議の日...。






はぁ、行きたくないなぁ。





柱にどれだけ悪口を言われるか...





いつもの光景を思い出してそっとため息を吐き出す。






吐き出した息は白く、手はかじかんで力があまり入らない。





冬は嫌いだ。





寒いのは元々苦手だし、冬は温かさを求めて誰かに寄り添いたくなる季節…。






ぼくは寄り添いあえる仲間も、友達も、みんな失ってしまったのだから。






…幼馴染1人を除いて。
なんて、自嘲気味に空を見上げていると








「バカ、なんでこんなとこでつっ立ってんだよ！
風邪引くだろうがァ！！」




『わっ、実弥！？』





後ろから肩にバサッと暖かいものが被せられた。
これ...って、実弥の羽織？？





「風邪引いたら元も子もねぇだろ、あったかくしとけや寒がり野郎ォ」






ぷい、とそっぽを向きながら羽織の位置を整えてくれる実弥。






風柱の実弥とは幼馴染だ。




昔から仲が良く、ほぼ家族のように接して貰っている。







『ありがとう...！...そうやって優しくしてくれるの、実弥だけだよ』






眉を下げてにこりと笑う。




実弥がいなかったら僕は多分、鬼殺隊をやめている。
それくらい、大切な幼馴染だ。






心の中で『いつもありがとう』と言っていると、実弥が青筋を立てながら拳を握りしめた。






「ﾁｯ...あの物わかりの悪いクソ柱ども...殺す」





『だめだよ殺しちゃ！？』




実弥の握りしめた拳がギリギリ音を立てる。





『そんなに強く握りしめたら血出るよ！！！？』







ぼくは慌てて止めに入ったのだった。

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