【w.r.w.r.d】兄さん、あのね。 (ページ10)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:4,054 hit

五つ目ページ10

---ギルside---

俺達は人体実験をやっている国家を根絶やしにするために動いている組織だ。
俺達は人体実験で傷ついた子供らを治療し、様々な国の孤児院に預けている。俺たちは子供たちを助けてはいるが、傍から見ればただの殺戮集団だ。ここに、(ヴォールク)にいる奴らは、国軍に見つかれば、処刑されること間違いないことを覚悟の上人体実験場をつぶすために俺達に力を貸してくれている。

貴「こちら蜘蛛。この国の王の首をとった。速やかに、撤退並びに証拠が残らぬよう爆破しろ。」

『了解』

------基地にて

貴「終わったな...」

フ「えぇ...今回は呆気なかったですね。」

ヴァ「報告します。A小隊が何者かに目撃された可能性があるとのことです。」

貴「追わなかったのか。」

ヴァ「追おとしたところ、すでに、目撃した者の姿が見えなかったようです。」

フ「目撃者の特徴は？」

ヴァ「緑のパーカーを着ており、フードをかぶっていた模様。立ち去るスピードの速さから総統腕の立つ人物かと...」

貴「フランメ..思い当たる人物はいるか？」

フ「残念ながら一人。思い当たる人物が。」

ギルはフランメの方を向き答えを促した。

フ「我々国の幹部。主に暗殺、偵殺や工作員という役割を担っている。....ゾムという人物で間違いないでしょうね。」

ギルはわずかに苦笑をこぼした

貴「よりにもよって我々か....」

ヴァ「我々といえば...この間ギル様が行った...」

貴「あぁ...少し喧嘩を売ってきてしまってな...さてどうしたもんか...」

フ「A小隊といえば私の管理下にある小隊です。これは私が責任をもってゾムとやらの首を取ってきます。」

貴「いや、責任を感じる必要なない。あの路を通っての帰還指示を出したのは俺だ。フランメ...帰って来いよ。」

フ「承知いたしました。」

フランメは了承すると音もなく任務へと向かった。

ヴァ「よろしかったのですか？」

ヴァッサがギルに問う。

貴「何がだい？」

ギルは何かを楽しむように、年相応の表情を見せた。

ヴァッサが言葉をつづける前にギルが言葉をつづけた。

貴「あいつは....フランメは恐らく奴らに捕まるだろうな。」

ヴァ「ならば！！なぜ！！なぜわざと捕まるようなことを...！！」

貴「ヴァッサ...俺とあいつが何も考えずにノコノコと捕まると思っているのか。」

ヴァッサは戦場のような殺気が自分に向けられていることに気が付いたときは、既に座っていた。