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紗羽「あ、見てみて!日記フォルダがあるよ!」
美空「え!なにそれ気になる!」
季実子「ひゅ〜ワクワクしますねぇ!」
カチカチッ
紗羽「えっと……何日の見る?」
美空「壁紙の写真撮った、わたしの誕生日パーティの日!」
季実子「じゃあこれですね!」カチカチッ
美空の二十歳の誕生日は大いに盛り上がった。この二十年間で最も賑やかで、最も盛大で。何より、本人が一番楽しそうにしていた最高のパーティだったと言えるだろう。
美空「あ、どうしよう序盤から泣きそう」
美空は明るく優しい子だというのに、学生時代は友達に誕生パーティをわざわざ催してもらうということが殆どなく。プレゼントを貰って帰ってはいたものの、バースデーケーキを囲むのは俺と本人だけだった。これから何度当日に親子二人で祝えるか分からないから、俺自身としては嬉しいものだが。娘の気持ちを考えると、心配でもあり。
そんな中、漸く沢山の友人と呼べる人達に囲まれて誕生パーティが出来て。しかもその中に父親である自分が居られることは、何よりも幸せだ。
季実子「アカンわたしも泣きそう」
紗羽「グスッ……グスッ……」
美空「紗羽さんが一番に泣いてどうすんの!?」
その友人というのが季実子ちゃんと紗羽ちゃんを除くと成人を超えた男ばかりなのには、若干複雑な思いを抱いていたりする。
美空は何も言わないが、もしかしてこの中に好きな相手が居たりするのだろうか。
美空「ぶっ!!!」
季実子「で、どうなの?美空ちゃん」ニヤニヤ
紗羽「お父さん心配してるよ〜」ニヤニヤ
美空「あの中の誰かと付き合うとか絶対無いから!」
季実子「ほんとかなぁ〜?」ニヤニヤ
美空「もう!続き読むよ!」
父親としては、彼らは美空の相手として申し分ないと考えている。
美空「は!?」
特に推したいのは幻さん。
季実子「まさかの幻さんでしたか……。でも、美空ちゃんと結構年離れてますよね」
紗羽「それマスターに惚れてる季実子ちゃんが言う?」
季実子「それはそれ、これはこれですよ。わたしは万丈さんがお似合いだと思いますけど……。美空ちゃんと一番息ぴったりな感じしますし」
紗羽「そう?わたしは戦兎くんを推すかなぁ〜。頭が良いから経済的には困らなさそう」
季実子「猿渡さんの名前が誰からも上がらないのは草生えますね」
美空「いや絶対無いから……。っていうか、幻さんも万丈も戦兎も無し!無し無し無し!!!」
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Shirome - あなたの書いた福添さんが見たいです! (2022年8月2日 4時) (レス) @page36 id: 57feb98294 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サインバルタ | 作成日時:2019年11月10日 5時