姉妹の事情【お相手：リヴァイ】前編 (ページ41)

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第40話ページ41

「リヴァイ兵長と何かあったのか？彼女は」

その言葉にAはおかしなことを聞きかけたが、一瞬で気を取り直す。
「何かというのは…？」
「いやぁ、甲斐甲斐しいと言うかなんというか。まぁリヴァイ班の紅一点だからあれが自然なんだとは思うが」
モブリットは完全に男女の噂話をする顔つきだ。

聞けばリヴァイの身の回りの世話をせっせとペトラがしているそうだ。
ちょっとジャケットを預かったり、お茶を飲んだり、ほつれの修理をしたり。
その甲斐甲斐しい様子に、リヴァイ班の面々も若干2人に気を遣っているような状態だそうだ。

話し始めたら止まらなくなったらしく、『リヴァイとペトラがアヤシイぞ話』とたっぷり聞かされた。

話を終えて自室に戻ると、Aは結構落ち込んだ。
恋人関係を公表しないでほしいと言ったのは自分だ。
ペトラがまだリヴァイを諦めていないのならまたとない機会に思えるだろう。

Aはベッドに寝ころぶと大きくため息をつく。

(でもこの場合、問題なのは兵長だよなぁ)

ぼんやりと考える。

リヴァイは自分と付き合っているのだから、他の女性に思わせぶりな態度を取るのは良くないと思う。
ペトラとの付き合いはそこそこあるのだから仲がいいのは分かるが、Aとペトラの関係やその他諸々の事があるのだからそこはある程度気を遣うべきなのではないか？

(でも私と兵長、恋人らしい事なにもしてないもんね)

思えば退院してすぐこの騒ぎで、こうなってから2人で出かけてもいない。
言ってしまえばキスもしていない。

(兵長、ペトラとはするのかな)

疲れているのか、何故かそんなことまで考えてしまった。

(ペトラとしちゃったら、やだな…)
そう思いながら眠った。