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第1話 ページ1

「もう!オルオ、しっかりしてよ!」

兵舎裏の中庭で腰に手を当ててペトラは鼻息荒く怒る。


「なんで今日に限って遅刻するかなあ!」
今日は新兵の入隊式だ。
ペトラやオルオの期の兵士は会場設置の仕事があるというのに、オルオが寝坊してしまった。
それをペトラが起こしに行って今に至る。

「私たちのミスは少なからず兵長の評価につながるんだからね!折角リヴァイ兵長の特別作戦班に選抜されたのに…!」
先日、人類最強の兵士と言われるリヴァイの率いる「特別作戦班」に抜擢されたところだというのに、オルオはこの体たらくだ。


「なんだ、えらく騒がしいじゃねえか」


オルオとは逆側、オルオとペトラの進行方向から聞きなれた声がした。
そちらを見ると腕組みをしたリヴァイが立っている。
オルオとペトラは慌てて敬礼した。


「会場設置は始まっているが…?」
「も、申し訳ございません、兵長!オルオの奴が遅刻しまして」
「…まあいい。俺も今から向かうところだ。お前らも来い……そうだペトラ」
「え?は、はい」

不意に名前を呼ばれたペトラは心臓が高鳴る。

「今回の新兵に、同じ姓の女がいるが…知り合いか?」
「は、…いいえ。私には妹がいますが、志願兵にはなったなんて聞いていません。兵士になるようなタイプでもないですし」
「そうか。よく聞く名前じゃねえから気になったんだがな。上位7位にも関わらず調査兵団になったらしい」
「7位で調査兵団に、ですか。確かに珍しいですね」
ペトラは頬が熱くなるのを必死で抑えた。


最初は兵士として、上司としてリヴァイに憧れを持っていたが、同じ班で共に過ごすうちにその気持ちは恋心に変わっていた。
とはいえ、特別作戦班はそれこそ「特別」な時にしか召集されないので、リヴァイと任務にあたることはほとんどないのだが。

それでも同じ班なので、他の兵士と比べたらずっとリヴァイに近い場所にいる。

そんなリヴァイに、「ラル」という姓を聞いたときに自分を思い浮かべられた事は素直に嬉しい。

3人は揃って広場まで向かい、広場についた時点でリヴァイは自分の持ち場に向かっていった。




入隊式が始まり、壇上に1人ずつ新兵が上がり挨拶をする。
進行役が次の兵士の名前を呼ぶ。
「A・ラル」

その声にペトラは固まった。
なんとそこにいたのはペトラの妹だったのだ。

第2話→



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設定タグ:リヴァイ , 夢小説   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:ララ | 作成日時:2020年12月26日 2時

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