どろり。 3 【東京卍リベンジャーズ】

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Aの体育祭が終わり、2週間ほど経ったある日の集会にて。



「あれ、武道くんもいるー！久しぶりだねぇ」
「Aさん…！あれから体調大丈夫でしたか！？」
「うん！ヒナちゃんと一緒にお見舞い来てくれてありがとね」


武蔵神社の階段を歩くAは前方に花垣の姿を見つけ、声をかける。花垣は相変わらずAのスカート姿にドキドキしながら返事をした。

「今日の集会、A楽しみにしてたんだよね〜」
「何があるんスか！？」
「ん〜、ひみつ♡」

人差しを指を口に当て、楽しそうに笑うAに花垣は照れたように押し黙った。

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「これより、東京卍會参番隊隊長任命式を始める！」

と、龍宮寺が張り上げた声によって集会が始まった。

(参番隊隊長…！？Aちゃんが言ってたのはコレか…！)

その声に、周りにいたメンバー達がざわつきだした。どうやら本命不在らしい。
この騒めきを止めたのはマイキーの声。

「参番隊隊長、前に出ろ！」



こつり、こつりと遠くから響く靴音。奥から人波を割るようにして前へ出てくる2人。

そして壇上へと上がると、A、マイキーに背を向けるようにして座り込んだ。
その無礼な態度にメンバーは怒りを露わにする。次第に怒号が飛び交い始めた。

「誰に口聞いてんだテメーら！！俺の後ろに座ってる方が新参番隊隊長の、稀咲鉄太だ！！」


"稀咲鉄太"の名前を聞いた花垣は瞳孔を開き切り、汗を垂らしながら荒い呼吸を繰り返していた。


「アイツ…愛美愛主にいた奴じゃね？」
「何で愛美愛主が此処にいンだよ…」
「引っ込め！！」

引っ込め、と野次を飛ばす隊員達を黙らせたのは龍宮寺。

「マイキーの決めたことに口出すんじゃねェ！！文句のある奴は前に出ろ！！」



その一声で隊員たちはシン、と静まり返った。

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