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44.さよならだ ページ45

Aside



『ただいま!』

そ「おかえり。待ってたよ」

家に帰ると、私が呼び出してないのににそらるが待っていた

そ「今日はさすがにいておこうかなって思って。驚かせちゃった?」

『ううん、大丈夫』

そ「まふとどうなった?」

伝えなきゃいけない。溢れそうになる涙をこらえて、ちゃんと言うんだ







『うん、付き合ったよ』

そ「っ、……そっか。おめでと」

一瞬、悲しそうな顔をしたそらるは、すぐに私に恋人ができたことを喜んでくれた

そ「でもなんで?もしかしたら今日は返事しない、って思ってた」

告白されたとき、私も返事に迷ってた。どうするのが正解かなんてわからなかった

『だって、』




『そらるが言ったじゃん。あの人と付き合って欲しいって』

最後まで私の心の中にはそらるがいた

私はそらると幸せになることよりも、彼が望んでいることをするのが1番大切に思ってる

『ねえ、ほんとにそらるのこと忘れちゃうの?真冬さんと付き合ったのにまだ覚えてるよ』

そ「いきなりは忘れないよ。明日になったら記憶は全部消えてる。今だけだよ」

明日になったらもう終わってしまうんだ。自分で選んだことなのに、やりきれなさでいっぱいになる




『……やっぱそらるが好き。一緒にいたい。それは叶わないの?』

そ「これは世界のルールだから。俺の仕事はもう終わり。次に会うのは、まふの友達の[一ノ瀬 彼方]としてだから。わかった?」

次からは、そらるじゃなくて一ノ瀬さんなのか。もう完全に他人だ

『うん、わかった』

『……キスしてって言ったらしてくれる?』

彼は少し迷ったような表情をして、また笑顔に戻り話し始める

そ「浮気になっちゃうじゃん。それはよくないよ」

『じゃ、じゃあ一緒に寝て?今日で忘れちゃうなら最後の最後まで隣にいて欲しい』

ダメもとでお願いする。もう明日なんてないんだから嫌われたっていいんだ

そ「まあ、それなら……」


『そらる、まだ起きてる?』

そ「起きてるよ」

同じ布団に入り、彼に抱きしめてもらいながら話しかける

『ずっとさ、そらるのこと好きで』

『私がそらるのことを忘れてもそれだけは覚えてて欲しい』

『……最後に聞いていい?』

『そらるは私のことどう思ってるの?』

『あれ?もう寝ちゃった?そっか……』

『じゃあね、おやすみ』









.









.









そ「愛してるよ」

45.昔のこと→←43.オレ



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ちょこ - とてもよかったです!感動しました(´;ω;`) (2021年10月27日 17時) (レス) @page48 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
ぺるはむ - ひきねこさん» 僕のそらるさんの妄想は大体そんな優しい人ですww泣かせにかかったので、涙腺緩んでくれてよかったですww (2020年8月13日 19時) (レス) id: 296fc508a3 (このIDを非表示/違反報告)
ひきねこ - 連続コメント失礼します…涙が止まりませんね、これ 私の涙腺が緩すぎるのかな… (2020年8月12日 23時) (レス) id: b9ac26b4ea (このIDを非表示/違反報告)
ひきねこ - 作者様!読んでいると、なぜか温かめの塩水が目から溢れ出してきました…! (2020年8月12日 23時) (レス) id: b9ac26b4ea (このIDを非表示/違反報告)
ひきねこ - え、そらるさん超ジェントルマンやん (2020年8月12日 22時) (レス) id: b9ac26b4ea (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぺるはむ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/perurisu/  
作成日時:2020年5月13日 20時

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