I'll never release you. ページ41
・
「ねぇ」
「なに」
洗い物してるから、離れてほしいんだけど。コアラか? 私はユーカリか? とにかく動きにくいのでやめてほしい。
「指輪は?」
「錆びるのやだから外した」
いくらプラチナといえど、アクセサリーを濡らすのはかなり抵抗がある。苦行と言っても差し支えない。
「洗い物するときも、お風呂入るときも、プール入るときも、外さないで」
塩素が気になるから嫌だな。錆びたら着けさせないだろ今度は。新しいの買うだろ。やめなさい。
「また、離れてくのは嫌だから」
「……どこも行かないよ」
「じゃあちゃんと指輪着けてて。あと、洗い物は俺がしとくから座ってて」
とか言いながら、キッチンから出される。私にできること家事くらいしかないんだけどな、今。
「なんもすることなかったら、Twitterで『旦那が洗い物してくれてる神』って呟いてて」
「またluzくんにアカウント乗っ取られてるんですかってリプで言われちゃうよ」
なんて、軽口を叩きあって、洗われる食器たちを見つめながら時間を流した。
「ねぇ」
「ん? どしたの」
「らぶやけど」
「それずるくない?」
あとがき→←I'll tell you about us. by luz
24人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Rin(プロフ) - しゅーずさんや3部さんやS!Nさんの作品と初めて巡り会えてテンションあがりました!もっとのびてほしいです…これからも更新楽しみにしています! (2019年7月15日 21時) (レス) id: 6f41a7d296 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:硝子体 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/glass/
作成日時:2019年6月26日 20時