１７話(メイリサ) ページ18
今日も足取りは重い。
私は意を決して、田山さんに会いに行くことにしました。
ちゃんと管理していなかった、わたしのせいでもあるから。
『あ……あの後ろ姿…』
金髪の髪に、少し高めの身長。
もしかしたら。
『た……あ…』
声が出にくい。
てか、挨拶だなんて…難易度が高い！
『あ…た、田山さん！』
花袋｢うぉっ…って、樋口か…どうしたんだよ｣
田山さんは私に笑顔を向ける。
でも、その笑顔はなんだか…無理をしてるような…
『あの………え…えっと…まだ…こ、この前の…潜書の傷が残ってるん…じゃ…ない…んです…か？』
花袋｢え？｣
『いや…だから…その……心配してるんです！私！！あなたの事！』
花袋｢………
…ぷ…｣
『え…？』
花袋｢アッハハハハッ！｣
花袋さんは大きな口を開けて笑い始めた。
花袋｢な、なんだか真面目な顔しながら言うもんだから、何かと思ったのに…ププッ…
なんだ、そんなことかよ！｣
『……田山さん…』
花袋｢大丈夫だって！心配すんなよ！｣
嘘だ。
ぜったい、大丈夫じゃない。
この人にはまだ、傷が残ってる。
『う、嘘つき…』
花袋｢ん？｣
『あ、あなたは大丈夫じゃないでしょう…
そ、そ、そうやって無理して…』
花袋｢いや…そんなこと…｣
『無理なら休んでください！
あなたの無理は見え見えなんです！
今だって、震えてるじゃないですか！』
花袋｢え…あっ…あ…い、いつの間に…｣
田山さんの身体は震えていた。
それを笑顔で隠しているだけの虚像だ。
『……無理せずに、休んでください』
花袋｢……ごめんな｣
『学校行けますか？』
花袋｢…いける…い、いや…本当は…で、でも｣
『……』
花袋｢…か、帰りたい…実は…俺…｣
『大丈夫です。分かってますよ
潜書で負った傷は…精神的にキツいらしいですし』
花袋｢……く、苦しいんだ｣
田山さんは苦しそうな顔をこちらに向けた。
先程の笑顔が嘘のように。
本当に、苦しそう。
『…先生には、私から伝えておきましょうか』
田山｢お願い…｣
『…ゆっくり休んで下さい』
田山さんはとぼとぼと家に帰って行った。
その足取りは重く、足枷でもつけられているんじゃないかと思うぐらいだ。
『……』
私は学校に向かった
桜の花びらの雨を浴びながら。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
シリアスは私には合いませんねw
皆さんの評価が多くなっており
とっても嬉しいです！
ありがとうございます！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 25人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
メイリサ(プロフ) - 歩く筆箱さん» コメントありがとうございます！私も学園モノは大好きです！頑張りますね！ (2017年8月22日 20時) (
レス) id: 53a3d96462 (このIDを非表示/違反報告)
歩く筆箱 - とても面白いです！学園物が好きなので文アルで描いてくれて嬉しいです。頑張って下さいね！ (2017年8月22日 20時) (レス) id: e571547266 (このIDを非表示/違反報告)
メイリサ(プロフ) - 匿名少女yさん» コメントありがとうございます。そう思ってくださっているならこちらも嬉しいです。 (2017年8月22日 14時) (レス) id: 53a3d96462 (このIDを非表示/違反報告)
匿名少女y(プロフ) - 更新頑張って下さい！応援してます！読んでてとっても面白いです！ (2017年8月22日 14時) (レス) id: 4a32f1e6c8 (このIDを非表示/違反報告)
メイリサ(プロフ) - ぴーなっつさん» コメントありがとうございます。すみませんでした。今度からは面白いものが書けるよう精進いたします。 (2017年8月22日 13時) (レス) id: 53a3d96462 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：メイリサ なっつ♪ | 作者ホームページ：http://uranai.
作成日時：2017年8月11日 18時
