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第15話 ページ21

ジェ「貴方は、この質問に真実で答えなくてはなりません。

____先日、フロイドからの質問に対し、1つ答えられなかったことがあるそうですね。それはなぜですか?」




『……………。

……友達を、傷つけたから。』




……あれ?俺、何なにいってるんだ…?
口が勝手に動く。



『オーガポンと出会った場所で…新しい友達ができたんだ。そいつはオーガポンのことが大好きで、ずっと会いたがってて』



フ「………。」



『だけど…偶然、俺が先に見つけてしまって。ショックを受けるだろうから、あいつにだけ嘘ついて内緒にしてた。それがバレて、怒らせて……』



なんで……
このこと、誰にも喋りたくないのに。



『それで…勝ったほうがオーガポンの相棒になるって条件で勝負して……俺が、勝った。俺があいつの大事なものを奪ったんだ。
思い出すたび、自分が嫌になる。なんであいつと向き合わなかったのかって…後悔、ばっかで……』



やだ……とまれ、とまれよっ…

涙が溢れてこぼれ落ちてくる。




フ「………ジェイド。」



ジェ「どうしました?」



フ「もういい。やめて」



ジェ「…そうですか、わかりました。」



『っ……………?』



何かから解放されたような感覚と同時に、勝手なおしゃべりも停止した。


呆然としていると、ジェイド先輩がハンカチで手早く涙を拭ってくれた。



ジェ「申し訳ありません。ちょっとしたユニーク魔法を使ったのです。ロミーさんからお話を聞き出すようにと、フロイドから頼まれまして。」



『フロイド先輩に…?』



その当人は、こちらから顔を逸らすように俯いていて表情が見えない。



ジェ「それに…彼がこんなにも誰かのことを知りたがるなんて、今までは考えられなかったので。僕も興味が湧いたまでです。」



『だ、だからって…
眠らせた挙句に拘束までしてやりすぎだろ!?』



ジェ「ええ、それはもう…深く反省しております。
今回は、フロイドが飲み物を淹れる際に"うっかり"ミスをしてしまったので、お代は結構ですよ。
またのお越しをお待ちしております。」



『なっ……な〜にが"うっかり"だなにが…!
全然反省してないだろ!二度とくるかこんなみs_____』



突然、視界が覆われて真っ暗になる。
抱きしめられているとわかったのは数秒後だった。




フ「………ロミー。
ごめん。」



耳元で聞こえる、少し掠れた声。
あからさまに元気をなくしたその様子に、俺はそれ以上怒ることができなかった。

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作者名:フリスク18 | 作成日時:2023年11月12日 0時

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