第10話 ページ13
『よし、ぽんいくぞー?テラスタルだ!』
オ「がおっ!」
フ「あ〜、またヘンテコなの…ってぇ、なんか光ってね!?
ナニナニ、何が起きんの〜っ??楽しみ〜〜っ!♪」
…さっきのあの流れから、まさかこうなるとは。
数分前のこと……
フ「オレがロミーにしてほしいのはぁ……
おもしれー話♡」
『………は、はなし??』
要求されたのは…まさかの無茶振り。
この人にとっての面白いってなに…??しかし笑わせられなかったらこrされるかもしれん……と、俺は脳内パニック状態に陥っていた。
フ「ロミーってさぁ、こことは全く別の世界からきたんじゃない?」
『え…?』
なんでそれを…?正式には学園長しか知らないはず…。
フ「あはっ図星??やっぱりね〜〜♪隠してたつもりかもしんないけど、魔法使えない時点でバレバレ。
ヘンテコなもん持って、ヘンテコなペット連れてるし。オレ、地上であんなの見たことないもん。」
『ぐぐ……』
既に勘づかれていたとは…。見た目に反して鋭い洞察力。
困ったなぁ、これ以上干渉されても面倒なことしか……
フ「…あとね〜」
不意に、ごつごつとした大きな手で、両手をそっと包み込まれる。
フ「なんかぁ…ロミーは違った。他の雑魚とは違うっていうか…オレもよくわかんないけど。
だから、そっちの世界のこと教えてよ。い〜〜〜っぱい教えて。
もっと知りてーからさ。ロミーのこと」
『…!』
真っ直ぐで、ただ純粋な好奇心に溢れた優しい微笑み。今までのフロイド先輩の雰囲気とはまるで違っていた。
この世界で散々な扱いをされてきた俺に対して、こんなにも興味をもつ人がいることが驚きで…
この人には、こっちの世界を知ってもらうのも悪くないかなって。そう思えた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『…あれ、もうこんな時間』
ポケモンについて話しながらひたすらテラスタルをお披露目してたら、いつのまにか時間が過ぎていた。
フ「あーほんとだぁ。門限過ぎたらアズールがうるせぇし…ちぇっざーんねん。
じゃ〜明日も来るわ。オレが来たらちゃーんと開けてね♡」
『あっ明日も!??』
呼び止める前に出ていってしまった…なんて勝手な人だろう。ヘタしたら毎日来るんじゃ…??
…でも。
こうして、俺の話を楽しそうに聞いてくれる人がいるってのは…なんていうか、普通に嬉しい。
荒んでいた心が、ほんの少しだけ解けて、温かくなっているような。…そんな気がした。
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作者名:フリスク18 | 作成日時:2023年11月12日 0時