検索窓
今日:20 hit、昨日:16 hit、合計:3,637 hit

第8話 ページ11

フ「も〜なに?急にデカい声出すじゃん。」


『あの、それ…返してくれませんか?俺のなんです。
部屋から無くなって探してて。』


フ「あー、これロミーのだったんだ?
こんなヘンテコなボール持ってんだねー、何に使うの?」


…どうやら、モンスターボールに興味津々らしいなこの人。
そりゃ興味が湧くのはわかるが…中にポケモンが入ってることは、できれば教えたくない。


『まあ、その…お守りというか。とにかく俺にとって大事なものなんです。』



フ「……ふーん。
いいよ〜、返してあげる。大事なモノだもんね。」


『お、ホントですか!?ありがとうございm((スカッ』


受け取ろうとした瞬間、フロイド先輩はボールを持つ方の腕を高く挙げる。…それはもう、清々するほど眩しいニッコリ笑顔で。



『……あの、先輩。届かないんですが。』


フ「あはっ。ロミーはちっちゃいよねー。背伸びしたら届くんじゃね?ほらほらァ頑張って♪
届く前にぎゅ〜〜ってしてやるけどさ。」


普通にあんたがデカすぎるんだよっ…!!ニコニコ顔で見下ろしてくるもんだから余計腹立つ。

まぁ要するに、タダで返す気はないってことだな。
ハァ……つくづく無慈悲な世界…。


『……わかった、わかりましたよ。じゃあボール返してもらう代わりに、何か言うこと聞きます。』



フ「……言ったな??」



『!?((ゾッ』



目を合わせた瞬間、金縛りになったような恐怖が襲う。

…さっきまでの笑顔は消えて、大きく見開いた黄色の瞳が俺を映し、ギラギラと光っている。もう撤回は許さないといった様子で。

……どうしよう。今すぐ逃げたい。



フ「んーじゃあねぇ…(カチッ


……あ?なんか押s____」




ボンっ!!!




オ「がおっ…!」


フ「ぅわっなんかでたぁ!?!?」


『なっっ!?』


ま、まさかのハプニング…
モンスターボールからぽんが出てきてしまった!やばい!!


フ「え、なにコイツ……ロミーのペット??…あはははっおもしれ〜〜っ!

ねぇねぇ、ギュってしていーい?あぁでも、ちっちゃすぎてすぐ壊れちゃいそう…」


オ「ぽ、ぽにぉ…」


こ、このままじゃ、ぽんが変態に喰われる!!


『ぽん!ニードルガードだ!』


フ「今度は何ぃ!?
…って、針?ハリネズミってこんなんだっけー??」


今だっ…!

油断した隙にボールを奪還し、俺はぽんを抱えて一目散に逃げ出した。



フ「あ〜あ。逃げられちゃった。



…まぁ、すぐ捕まえてやるけど。」

第9話→←第7話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (12 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
24人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:フリスク18 | 作成日時:2023年11月12日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。