コイワズライ ２

縋ればいい ページ9

・

翔吾side





北「………」


翔「え、っと…笑 北ちゃん、どうしたん？」


浦「北人さん、最近翔吾さんと一緒の現場がないから寂しいって」


樹「昨日壱馬さんとの飲みに誘われなくて悲しかったって」


慎「俺も一緒に飲みたかったって」


壱「おい、なんか俺が悪いみたいやん」


翔「…笑 北ちゃん今度飲もうや！そんときは三人でな笑」




珍しく、朝から明るい雰囲気になれているのは
スタジオに入ってすぐにくっ付いてきた
北ちゃんやサポメンのおかげ。

ここ最近、ずっと考える事は同じで、
どれだけ考えても正解が見つからないままで
正直疲れてるし休みたいから、笑

こんな時に笑わせてくれるメンバーが居てくれて良かった。
昨日の壱馬との飲みも息抜きになったし。
なんで陸さんが居たんかは知らんけど。




陸「しょーご！ちょっとこっち来て！」


翔「はい！ごめん北ちゃん、ちょっと行ってくるな」


慎「翔吾さん」


翔「ん？」


慎「自分の気持ちに正直になって下さいね」


翔「…？うん、ありがと」




何の事やろ、なんて思いながら
スタジオの端にある机に向かい合って座っていた
リーダー二人と陸さん、山彰さんの所に行った。

俺が行くまで、少し深刻そうな顔だったけど
途端に表情を優しくなったから安心した。
でも何やろ、何の話？




山「はい、ここに着席。いいか？全部正直に答えろ」


陸「コラ、山彰！翔吾には優しく聞くって今約束した！」


山「俺まだ10も出してないっす。てかゆっくりしてる時間もないし。」


Ｌ「まぁまぁ…笑 ごめんね翔吾、ゆっくりしてたのに」


翔「いえ、大丈夫です！何かありましたか？」


山「こっちの台詞じゃバカ。西さんに何言われた？」


翔「っ、何も言われてないですよ笑」


健「嘘つき。じゃあなんでそんな顔してんの。」




突然聞かれたその質問に、
苦し紛れに笑いながらそう答えたら
健太さんが後ろからそう言ってきた。

健太さんの方を向いた時、
後ろに見えた鏡に映る自分の顔は
今にも泣き出しそうで、
そんな顔を見るのが嫌になってすぐ目を伏せた。


言われたけど、言ったら絶対、迷惑だし




健「迷惑だし、何？」


翔「ぇ、？」


健「いいじゃん別に。けんた達何年の仲なの。てか今更気遣う必要ある？素直に頼れば良いじゃん。泣きたいなら泣けばいいし、縋りたかったら縋ればいい。」





・

同じ気持ち→←そういうもん

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す