やつがれくんが記憶喪失になりました。

16,二十四日〜ふれあい ページ17

〜〜〜

…で、これがお茶、ですよ。」

「……ほぅ、……。美味。」

あれから更に一週間たち、先輩もこの場に馴染んできた。
。
しかし何でかなぁ…『机』とか『服』とかは問題なく覚えていても、こうやって、『お茶』みたいに根本的な記憶が抜け落ちて居る部分があるみたいだ。
これもそのうち思い出すのだろうか。

「……春宮、さん、」
「…！ふえっ、はい、どうかしました？」
此方を純粋そうな大きな黒目がのぞきこむ。
「否…、急に静かになった、故。」
「…あ！嗚呼、そういうことですか…！いえいえおきになさらずです！…ていうか、『春宮』って呼んでいいんですよ？」

「…はる、みや。……」

なんか態度が小さい子みたいで可愛いな、癒しだ癒し。
んー、撫で撫で………

…！

「す、すみません、！急に！」
記憶が有るときはよく振り払われてたし、こういうデリケートなときはやめた方が……………て、あれ、…あんまり、……嫌そうじゃ、ない、…？

「あ、先輩、！今日はちょっとお外歩きましょうか！」
そういや、首領からお散歩とか連れていってあげてね〜、記憶回復の手掛かりにもなるだろうし。って言われたんだっけ、
…て、お散歩連れていってあげるって………ペットかよ…！？

ま、良いや。お仕事終わったら先輩とお外デート〜なんて、テンション上がるなぁ、！

よぅっし、！早く終わらせよっと…！！

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