やつがれくんが記憶喪失になりました。

11,記憶喪失 ページ11

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「芥川が、__________

　 芥川が起きたぞ！」

____________え、

息をするのを忘れた。視界が滲む、動悸の音が大きく響く、私は床を蹴って走った。
… 頭を撃たれた、絶望的な状態だった。それでも目覚めてくれた。
先輩、きっと怒ってるだろうな。私に殺されかけたのだから。
もう口もきいてくれないかもしれない。
声を掛けたら睨まれるかもしれない。
声をあらげて怒鳴られるかもしれない。
＿＿＿＿＿＿でも、謝らなきゃ、

私ははやる気持ちを抑えて扉に手をかけ、そっと開く。

____窓の外を眺めていた黒髪が此方に揺れる。
　 憂いを帯びた瞳が私を映す。

「___っ、せ、先輩！あの、本当にすみませんでした！！」

…………
………
…
沈黙。あれ、先輩何も云わない…？
「先輩…あの、「ぁあ……」
……？喉から捻り出すような声色に違和感。
「先輩？」
…口を開いて戸惑いを隠しきれない表情のまま、先輩がボソリと言う。


「……ん、申し訳無い、此処は、何処でしょうか。」

　 〜〜〜

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