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クロの腕の中は
暖かくて
夢を見る暇もないくらい、暗闇に落ちるように眠りについていた
(…クロ、は…部活か)
目が覚めたのはお昼頃
彼の温もりの消えたベッドから抜け出してリビングへ向かう
「あら、おはよう」
『お母さん、帰ってたんだ』
医師のお父さんと
看護師のお母さん
『夜勤？お疲れ様』
「今からもう一眠りしようと思ってたんだけど、Aの顔見れて良かったわ」
『うん』
「そうだ、今日鉄くん達と花火だっけ？
お母さんもお味噌汁貰っちゃったからよくお礼言っておいて」
『え？』
「その書き置き
鉄君でしょ？」
テーブルの上のメモ
【食べれる時にちゃんと食べて、寝れる時に寝なさいよ！
味噌汁とご飯だけ炊いといた！
冷蔵庫にお前の好きなプリン入れといたからな！
ちゃんと薬飲んだらご褒美あるぞー】
(朝だって早かっただろうに)
あんな夜明けの変な時間に起こされて、
その上コンビニまで走ってくれたのか
「発作、出ちゃった？」
『嫌な夢見てちょっと苦しくなっただけ』
「そう、夏休みの疲れが出ちゃったのかもね」
『今日は大人しくしてる』
お母さんは顔を曇らせる
小さい頃、
“なんでママはあれもダメ、これもダメっていうの!?
Aのことなんて嫌いなんでしょ!?”
泣きわめく私より、お母さんは悲しそうな顔をしながら
ごめんねって謝り続けた
丈夫な体に産んであげられなくてごめんねって
(2人のせいじゃないのにね)
お父さんもお母さんも私のことを大切に
愛情をかけて育ててくれたことは分かってる
だからこそ、
こんな顔をさせたくない
『クロのお味噌汁どうだった？
前はね、お味噌入れすぎてしょっぱかったんだよ』
「美味しかったわよ〜
優しい味がした」
『そっか
じゃあ、私も貰おっと』
わざと明るい声を出して
手を合わせて啜ったお味噌汁は
“クロ、お味噌入れすぎ〜笑”
“うぐ…。お前がいつも目分量！とかアバウトだからでしょうが！”
あったかくて、美味しくて
お母さんの言う通り、優しい味がした
(ご褒美…なんだろ)
“クロはその気にさせるのがうまい”
研磨の言葉を思い出す
夕方、
日が落ちて
「Aちゃーん、あーそーぼ」
聞きなれた声がする
『今日は花火なしじゃ…』
「ウン。花火大会行くのは難しいかもしんねーけどさ、
花火やれないとは言ってないでしょ」
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りな∞(プロフ) - 黒尾ファンさん» コメントありがとうございます！やっとゴミ捨て場の決戦まで来れました🥰今後の展開も楽しんで頂けるように頑張ります💓 (4月15日 0時) (
レス) id: 2e61ee43e2 (このIDを非表示/違反報告)
黒尾ファン - もう、どうなっていくのか、想像がつきませんこれからも頑張ってください！！ (4月14日 22時) (レス) @page33 id: 13c9948002 (このIDを非表示/違反報告)
りな∞(プロフ) - 黒尾ファンさん» コメントありがとうございます！ぜひバグり馴染み達の今後を一緒にお楽しみください🙌 (4月1日 14時) (レス) id: 071d7e6dbd (このIDを非表示/違反報告)
黒尾ファン - 続き楽しみにしてますこれからどうなっていくのか楽しみです。応援してます (4月1日 0時) (レス) @page23 id: 13c9948002 (このIDを非表示/違反報告)
りな∞(プロフ) - みおさん» コメントありがとうございます！幼なじみと黒猫の関係も踏まえて今後も楽しんで頂けると嬉しいです💓 (3月23日 18時) (レス) id: a2c38d3b09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りな∞
| 作成日時：2024年3月14日 9時
