繋いだ手10

羨ましい ページ9

あなたside


J「Shin、A、会えて嬉しかった。
　 今度は僕が日本へ遊びに行くよ。」


真「俺も嬉しかったで。日本にくるん楽しみにし
　 てるわ。」


あ「私も、会えて嬉しかったです。」


J「I wish you both happiness forever . 」


カフェを出てからハグをして、ジョンさんと別れた。


真「いやまさか会えると思ってへんかったわ、」


あ「私もびっくりしちゃったけど、いい人だ
　 ね。」


真「ごめんなA、俺の友達やったとしても、怖かったよな、」


真司郎がトイレに立ってからすぐに、声をかけられた私。


私の真横に立って流暢な英語で話しかけられて、英語が全くできない私は、固まってしまった。


トイレから出てきた真司郎がすぐに気付いてくれて、駆け寄ってきてくれたからよかったけど、あのままもしずっと1人だったら、パニックを起こして泣いてしまってただろう。


ジョンさんにもたくさん謝らせてしまって、申し訳なかったなぁ、と反省する。


だけど


あ「なんだか、羨ましかったな、」


真「ん？羨ましい？」


あ「うん、英語が話せるのっていいなって思っち
　 ゃった。」


カフェで話している時、日本語が堪能なジョンさんは、私を気遣ってくれてか大体の会話を日本語でしてくれた。


それでも、真司郎とお互いの近況報告やらをする時は、英語で会話していた2人。


もちろん私は何を話しているのかさっぱりわからなくて、ただ2人の会話を意味もわからず、ただ聞いているしかなかった。


その時に、学生時代もっと真剣に英語に取り組んでいればよかったな、なんて後悔したり。


もし私も英語を話せていたら、もっと楽しかったんだろうな、と思ってしまったんだよね。


あ「ジョンさんと真司郎が英語で話してる時、
　 私も英語が話せたら、会話も理解できるし、
　 もっと楽しかったんだろなぁ、って。」


真「そやなぁ、」


あ「だから羨ましいなって思っちゃった。
　 それに…。」


真「それに？」


あ「LAに来てからずっと、真司郎私に1から10
　 まで全部説明してくれるでしょ？
　 面倒くさいんじゃないかなって思って…。」


真「なんや、そんな事気にしてたん？」


どこに行くにしても、カフェとかに入ってメニューを選ぶ時も、全部細かく説明してくれる真司郎。


もし私がわかっていれば、そんな事する必要ないんだよね、と思ったら申し訳なくなってしまう。

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