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「…ッヴァニ、ラ…？」
痺れる体は動かない。声だけで人物を判別する。
「DIO様が、」
彼は近寄って、Aを見下ろす。
「DIO様が、お前なんぞに、」
Aの左足首に足をかける。
「入れ込んで良い筈がない！！」
思い切り踏み潰す。
メキャッと音を立てて左足が地面に埋まる感覚が一瞬あって、鈍痛が押し寄せる。体が麻痺してるせいかそこまでひどい痛みではない。
「ふ、グッ、ああああッ！！」
ヴァニラ・アイスは何度も何度もAの足を踏み潰した。
左足が平べったくなると、次は右足を踏みつ潰し始めた。
しかしAは心のどこかで自分に毒を盛ったのはDIOではないと知り、少しでも疑ったことを申し訳なく思っていた。そう思えた余裕があったのは、ぼんやり死ぬかもしれないと思ったからだろうか。それとも自分は少しずつDIOを受け入れ始めている？それはほんと笑えん。
「いっ、ああ…はっ…」
嫉妬に狂った男は何をするかわからない。
ジョセフ様は若かりし頃のお話をしてくださった際に、女らしい男が最も嫉妬深いとおっしゃった。
甘く見ていた、こいつのことを。
しくじった。もう少し気にかけていたら。
ヴァニラ・アイスは彼女の足を一通り潰してから怒りの熱がこもった息を吐いた。
「あと8時間…お前が見つからなければ…」
こいつも幽波紋使いか、DIOの館には幽波紋使いがいっぱいなのか。
「暗黒空間に…ばら撒いてやる…」
あー、私死ぬのかなー。
「塵も残さん…お前は永遠に闇に消え…DIO様は前と同じく…」
ジョセフ様にもお伝わりならない死はごめんだな。
「じわじわと削ってやる…！」
削るのか…やっぱり死ぬのか？
いや、まだ、死ねない！
「！！」
彼女は必死に体を動かそうとした。だが動かない。
「いっ、やだ、いやだ、やだ、」
叫ぼうとしてもわずかに喉が震えるだけ。
「たす、け、たすけて、誰か」
浮浪者たちは気味悪がって離れていった。
やっぱ路上生活してる人間はクソだ、私もその1人、私だってたすけない。
ゴリ、と足先が消えた感覚に全身が急速に冷える。
「いや、くれて、やる！あしくらい！！」
彼女は這いつくばりながら前進する。麻痺してるから他に何かできる余裕はない。
「…！」
Aを心配そうに見つめる子供がいた。
ストリートチルドレンだ。
「私を…！大通りに！ほうり！！だせ！！」
少女は叫んだ。
「金はやる！早く！！」
子供は、恐る恐る彼女を引っ張る。
膝下の足はもうほとんど無い。
子供は頑張って引っ張る。
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ソーサラー(プロフ) - まあちゃんさん» 大変長らくお待たせしました！地道に書いていきます！ (2020年10月16日 0時) (
レス) id: 3646a202a2 (このIDを非表示/違反報告)
まあちゃん(プロフ) - 更新再開嬉しいです！とても楽しみにしておりました…！お身体に気をつけてお過ごしください！ (2020年10月15日 23時) (レス) id: 0f8101d4ba (このIDを非表示/違反報告)
まあちゃん(プロフ) - 最近アニメ3部の再放送が始まってDIO気になっていたのでこの小説読んでる時はを見つけられて良かったです！関係性がすごく好きで、どうなるのか楽しみです！！ (2020年5月12日 2時) (レス) id: 0f8101d4ba (このIDを非表示/違反報告)
もっち(プロフ) - やっぱりDIOは死んじゃうのかな、、、どちらにせよ楽しみにしてます！ (2020年4月23日 19時) (レス) id: 634ca2a9ef (このIDを非表示/違反報告)
ソーサラー(プロフ) - もっちさん» 人混みは避けて手洗いを徹底しましょうね、夢主ちゃんはこれからコロナ対策張りに苦しい思いをするので楽しみにしててくださいね〜 (2020年4月11日 23時) (レス) id: 373aaa0dac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソーサラー | 作成日時：2020年3月16日 12時
