太陽と月の合(朔) ページ1
*
「別れよう、北山」
目の前に居る其奴からなんの前触れも無く突然突き付けられた言葉
あんなに優しかった目は冷たくこっちを見据え、
あんなに甘かった自分の名前を呼ぶ声は怖い程に低く響いていた
…なんで?どうして?
そんな事を言い出した訳を、理由を教えて欲しい
縋りたいのに止めたいのに震えながらも伸ばした手を払い除けられ、
自分へと向けられてる目は変わらず冷たいまま
何も言葉を掛けられずにいれば絡んでいた視線を逸らし背を向けて藤ヶ谷は何処かに行ってしまう
追い掛けたいのに…足がその場に固まったかの様に身体が動かない
…ふじがや……っ!!
「………っっ!!」
恋人の名前を叫ぶ自らの大きな声でハッキリと覚醒する意識
「……ぁ、……はぁ…っ、…夢……っ?」
額や背中に感じる汗
上がってる息
口を開いていたせいか、喉の奥が張り付く様にカラカラに乾いてる
身体を起こし暗がりの中で時計を確認すればまだまだ、朝は遠いどころか起きるにはあまりにも早過ぎる時間だった
とりあえず水でも飲もうとベッドから降り、寝室を出てキッチンへ向かう
冷蔵庫からペットボトルを取り出して一気に身体の中に水分を流し込んだ
「……は、っ……」
半分程まで減ったペットボトルを少しばかり勢いよくカウンターキッチンに置けば、中でポチャっと音を立てて水が跳ねた
気持ちを落ち着ける様に息を吐いて顔を上げるとカーテンを閉め忘れたリビングの大きな窓の向こうに満月が見えた
太陽に照らされ輝く月
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kurumi(プロフ) - aaaさん» 切なくなったりドキドキしたり…そんなお話が書けたらと思っていたので楽しんで頂けていたら何よりです(*´˘`*)私もFさんは月のイメージでした。でも此のKiさんにとっては太陽なんですよね。逆にFさんにとっては…。ありがとうございます!最後までよろしくお願いします (2022年10月5日 22時) (レス) id: 65b4911c20 (このIDを非表示/違反報告)
aaa(プロフ) - このお話、いったいどう着地するんだろうとドキドキしながら読ませて頂いてたのでちょっとホッとしてます。Fくんって太陽の太が入ってるのに月のイメージなんですよね。。月の満ち欠けで進むお話素敵ですね。続きが楽しみです。 (2022年10月5日 19時) (レス) @page27 id: 28fb511570 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kurumi | 作成日時:2022年8月4日 0時