☾ ページ32
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ジワリと、奥から熱が集中していく感覚
…ああもうこれは確実に、色々と隠せてなんていないだろう。全てバレてしまっている
クスッと小さく笑った目の前にある整った顔は口元が綺麗な弧を描いていた
「…やっぱ身体は正直だね。 興奮した?」
「な…っ! …おま、そういうこと……っ、!」
「俺は宏光にもっと触れたくて、早く繋がりたくて仕方ないけど」
「……っっ、」
余裕のある笑顔
悔しいがこういう時は確実に一枚も二枚も上手なのが此奴だ
恋愛経験値?才能?
明らかに自分にはないものは一体何の差なのか全く分からない
上手く、手のひらで転がされてる様な感覚にすらなる
…だけど
悔しいとか、今度こそは自分がとか、負けず嫌いな気持ちが無い訳じゃないのに
触れられて見つめられて甘い声で名前を呼ばれてると、何れそんな事どうでも良くなってしまう
此奴に翻弄され絆されるのも悪くないとか思うんだから俺の脳内も大概だ
「…ね。改めて俺に宏光の全部ちょうだい?」
そっと頬を撫でられる
目の奥には確かにギラりと欲が見え隠れしてる筈なのに、向けられる視線は何処までも優しい
「………俺はとっくにお前のもんだろ…、」
素直じゃない可愛くない言い方しか出来ない口を、それでも太輔は嬉しそうに自らの唇で塞いできた
…完敗
ごめん横尾さん、「無理させず今日は早く休ませる」て約束したのに、俺、どうやら守れそうにないわ
「……っ」
「…宏光、口開けて…」
僅かな隙間からすかさず入り込む太輔の舌に自分の舌を絡め取られる
こうなったらもう、全部を委ねるしかなくなる
会話が無くなった途端静まりかえった浴室には動く度にお湯が波打つ音と、時折漏れる互いの息遣いだけが響いていた
結局風呂場とその後のベッドで何度も何度も全身くまなく愛され尽くした俺は、久しぶりに夢を見る隙も無い程ぐっすり眠る事が出来た
…のだけれど、
夜中、太輔が急な吐き気に襲われ暫くトイレに篭もりっきりになっていたと朝起きてから知り、「なんで起こさなかった、支えるって言ったんだからもっと頼れ」と怒ると同時
やはり体調が少しでも落ち着くまでは我慢してもらうしかないと、過度の触れ合い禁止令を出したのは言うまでもない
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kurumi(プロフ) - aaaさん» 切なくなったりドキドキしたり…そんなお話が書けたらと思っていたので楽しんで頂けていたら何よりです(*´˘`*)私もFさんは月のイメージでした。でも此のKiさんにとっては太陽なんですよね。逆にFさんにとっては…。ありがとうございます!最後までよろしくお願いします (2022年10月5日 22時) (レス) id: 65b4911c20 (このIDを非表示/違反報告)
aaa(プロフ) - このお話、いったいどう着地するんだろうとドキドキしながら読ませて頂いてたのでちょっとホッとしてます。Fくんって太陽の太が入ってるのに月のイメージなんですよね。。月の満ち欠けで進むお話素敵ですね。続きが楽しみです。 (2022年10月5日 19時) (レス) @page27 id: 28fb511570 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kurumi | 作成日時:2022年8月4日 0時