ぼくらのせんせい。 s×s

#27 ページ30

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翔 ｢ふふ、なになに、智くん？｣


智 ｢ん…｣



翔 ｢はは、とりあえずフィルム抜こう？
あーんできる？｣


智 ｢ぁ…｣



翔 ｢うん、ありがとう。おしまいね。｣


智 ｢こくん。｣



翔 ｢ふふ…我慢しなくていいんだよ？｣


智 ｢……｣




ぎゅっと俺の手を掴んで、
｢も…ひとり、しないで…｣って。


かわいい兄貴、智くん。


レントゲンの間の3分もないほどだったけど、
智くんには長かったかな…反省。




翔 ｢もうひとりにしないからね。
ずっと一緒。ね？｣


智 ｢こくん。｣



翔 ｢レントゲン、一緒に見てみる？
それとも、それは今度にする？｣


智 ｢…おうち、かえろ…？｣



翔 ｢ん。そうだね。
今日はお家帰ろうね。｣


智 ｢こくん。｣




そうして二人で家へ帰ることに。

玄関に入った途端、
ふぅ。って一息はいた智くん。




翔 ｢お疲れさま。｣


智 ｢ん。ごめんね？｣


翔 ｢ん？何謝ることあったの？
…智くんが頑張ってくれて嬉しかったよ。｣


智 ｢んーん、｣



翔 ｢ほら。大丈夫。
謝ることなんてなかったし、レントゲンまで撮るなんて思ってなかったからさ？

すっごい頑張ってくれたんだなぁって感謝してるよ？｣


智 ｢……りがと、｣


翔 ｢うん、こちらこそ。｣




＊




今日は智くんが、
初めて医院に入ってくれた日。



ただ、この日にもう1度医院に来るなんて思ってなかったけど、、




＊

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