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街に着くとすぐ見えてきた
"東雲和菓子店"と書かれた重厚な建物
それさえも懐かしく思えてくる
店に入るとすぐお店の子が駆け寄ってきてくれた
「Aさん!お久しぶりです!」
「最近会えなくて寂しかったですよ〜」
「そうそう、Aさんいないと店に華がないってお客さんにも言われちゃって…」
『まあまあそれは…でもみんな元気そうで良かったわ』
「あちらが…」
1人の子がショーケースの和菓子を楽しそうに見ている冨岡さんを手で示した
『そう、冨岡義勇さん
みんな会うのは初めてかしら』
「優しそうな方ですね」
『うん…そうね』
「そういえば今、不死川様がいらっしゃってますよ」
『本当!?ちょっと行ってくるわね』
うちの店は2階が食べるスペースになっている
冨岡さんに声をかけて私は足早に2階へと向かった
「ねぇ、いいの?だって不死川様ってAさんのこと好きなんじゃ…」
「そうね、今日もAはいねぇのかァって聞いてきたもんね」
「いいの!私は不死川様の恋を応援してたんだもの…なのに別の方と結婚なさるなんて…」
なんて会話がされていたことに気付く由もなかった
*
いつものように景色を眺めながらおはぎを嬉しそうに頬張る不死川さんが目に入った
『不死川さん!!』
驚かせようと後ろから飛びつくと不死川さんは驚いておはぎを喉につまらせた
不「ゲホッゴホッ
んだ、Aじゃねぇかァ」
『すみません、はしたなかったですね』
不「別にいい
久しぶりだなァ、店にいるのは」
『はい、変わってなくて良かったです』
そんな会話をしていたら
冨「A?」
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ありんこ - 面白いです! (2020年1月13日 13時) (レス) id: 717af831f6 (このIDを非表示/違反報告)
煌星(プロフ) - すごい面白いです! (2020年1月12日 18時) (レス) id: 07a235a149 (このIDを非表示/違反報告)
みん - 毎回楽しみに拝見させてもらってます!これからも応援しています! (2020年1月7日 23時) (レス) id: 14536be37b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:circle | 作成日時:2019年12月21日 11時