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第八章 過去〜鬼灯〜 ページ12

実は私、昔は人だったのです。
…そんな驚かないでくださいよ。

私は、とある山奥の村で育ちました。

でも、そこは私の生まれた村ではないんです。

なぜって、私は、孤児だったのです。

物心ついたとき、もう親はいませんでした。

だから親の顔も知りません。

時代?

簡単にいえば、八岐大蛇さんが現世にいたくらい昔です。

そこで、名前がない私に、「丁」という名ができました。

今思えば、ひどい呼び名ですね。

でも、当時は何も嫌だなど感じてませんでしたよ。

…その村で育ち、五年ぐらいたったある年に、雨がしばらく降らなかったんです。

村の大人たちは、天災だなんだ言って、生贄を出す事にしたんです。

家は嫌、家も嫌。

どこもそんな所ばかり。

そして、村長が提案したんです。

丁はどうだ、と。

親がいない、もとはこの村の者でないという点から、私は生贄として、奉げられることになりました。

そうと決まれば、後は早かったです。

やぐらを建て、私をその上に置き、儀式が始まりました。

途中、私に話しかけた村人が何人かいました。

その人たち、なんていったと思います?

「恨むなよ、丁。」

ですよ?

その時代、生贄はよくありましたが、普通、「やすらかに。」じゃないですか。

私は、皆さんに、

「よいのです。今の時代はこれがひとの心を休める方法。恨みなぞありません。」

といいましたが、最後に

「もしもあの世というものがあるのなら、村の奴らの死後、何らかの制裁をくわえる…」

といいました。

きっと、その思いが鬼火をよんだのでしょう。

鬼火は私の体に入り込み、そうして私は鬼になりました。

その後、あの世に来た私は、友人ができ、閻魔大王に、鬼灯という名をもらったのです。

第九章 私の気持ち→←第七章 自室にて


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設定タグ:鬼灯の冷徹 , 第二補佐官 , 黒にょ澤   
作品ジャンル:アニメ
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ユキメ - はなさん» 見てくださったんですか!ありがとうございます。 (2016年1月19日 6時) (携帯から) (レス) id: 19044fb9c1 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - この前はコメントありがとうございました!とっても面白いです、頑張ってください! (2016年1月18日 0時) (レス) id: 5205f6b094 (このIDを非表示/違反報告)
ユキメ - ま、これからも検討かな? (2016年1月16日 21時) (携帯から) (レス) id: 19044fb9c1 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - おぉ!私と同じなのですね!私もバットエンドは好きです! (2016年1月16日 18時) (レス) id: 3a0e8543cd (このIDを非表示/違反報告)
紅零(プロフ) - ユキメさん» あひょ(´・ω・`)オチねぇ…私的にさぁバッドエンドに終わるのが好きなんだよねぇ (2016年1月16日 18時) (レス) id: c3f9c948e1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユキメ | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2015年12月27日 22時

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