†ヒミツ†〜黒の誓い〜【美風藍】

†第18話† ページ21

愛音サイド


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しばらくしてから、あの子と別れた。




夕暮れに染まる帰路をゆったりと歩き、寮へと向かう。




「あーあ…すっかり遅くなっちゃったなぁ…レイジ、心配してないかな…？」




ようやく寮が見えてきた。



「ただいま…レイジ？」




そっとドアを開け、中を覗く。




「あっ…おかえり、愛音！」




そう言ってレイジは、笑顔を向けてきた。




「あ…うん、ただいま！」


怒ったり、心配をかけたりしてないことがわかり、ほっとした。


そして顔を上げると…レイジの違和感に気づく。

「レイジ…目、赤いよ？」


「えっ？！？！そ、そんなことないよーん！」



一瞬激しく動揺したあと、いつも通りに笑い、後ずさる。


明らかにその行動がおかしくて、ボクはもっと詰め寄る事にした。



「レーイージー？ボクになんか隠してる？」



「えっ、やっ、違…そうっ、こっ、これは、さっき目がかゆくてっ、かいちゃって…」




「あ、なんだ…そういう事か。」


そっとレイジから離れる。


「うっ、うんっ、そういうことっ！」



「でも、アイドルは顔も命なんだから、あんまり強くかいたりとか、だめだよ？」




「う、うん…」



「わかったならいいよ！…さてと、そろそろ夕飯の時間だよね？食堂行く？」






「あっ、うん！」




「じゃ、ボクは着替えてくるから、先にいってて！」




と、レイジに向かって言うと、




「う、うん…」



といい、ドアへと向かう。



そしてその背中が、どことなく…寂しく、感じられた＿

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