きっかけは全て/1 ページ2
◇
───金曜日。
「ま〜くん、」
「…なんだ、凛月」
「すっごい険しい顔してるよ〜」
にやにやと笑うコイツ───俺の幼馴染の一人、朔間凛月だ。
俺は、うっさい、と凛月の手を払う。
後ろから凛月の不貞腐れた声が聞こえてくるが、関係ない。
今はそれどころじゃない。
「ねえ、Aちゃんっ！」
「あ、嵐ちゃん。おはよう！」
「あのね、アタシから一個聞きたいことがあるのよォ！」
そう、コイツだ。
俺のもう一人の幼馴染───夏越Aだ。
俺は、もう言うけどAにガキの頃から片思いをしている。出会った頃からずっと、だ。
だがしかしコイツ、俺のことを全く意識してくれていない。
そのことに気を利かせてくれたであろう鳴上嵐と影片みかが、今日、"Aの好きな人を聞いちゃおう作戦"を決行するわけだ。
───超重要。聞かないわけがないじゃん？
「え？ なになに〜」
Aはいつも通り、鳴上と影片に反応する。
二人はいつも通りを装って、Aに重大すぎるあの問いを投げかける。
「Aちゃんは、好きな人って、いるのかしらァ？」
「んあ〜…おれもそれすごい気になるわぁ」
二人はにこにこと笑いながら、Aの返答を待つ。。
俺や鳴上、影片はもちろん、2B全員が、その答えに聞き耳を立てている。
「好きな人………あはは、中学の時もそれ、よく聞かれたんだよね〜」
「そうなのォ？ まあ、Aちゃんはかわいいわよねェ♪」
「せやな！ なっちゃん、凄くモテそうやもん」
Aはそんなことないよ、と苦笑して、一言言ったのだ。
「あー…。よく勘違いされるんだけど、私は真緒のこと、"ただの幼馴染"としか思ってないからね？」
「えっ？」
「へっ？」
「──────は、」
2B全員が心の中でずっこけた瞬間だった。
俺のこと、幼馴染としか思ってないんだな…へえ……(メンタル崩壊)
…てか、俺のアピールに気付いてなかったってことなのか？！！？
そうなのか？！ A！！！！！
◇
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まいとりー。(プロフ) - 夏目かこさん» 夏目かこさん、コメントありがとうございます。そうです、大正解です！！ (2022年9月14日 7時) (
レス) id: a716690bac (このIDを非表示/違反報告)
夏目かこ - ハニワですね、告白予行練習 (2022年9月13日 23時) (レス) @page3 id: 26710bd71c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まいとりー。 | 作成日時：2021年11月20日 23時
