迷子な私は知っている

ホテル ページ19

私達はパパが家の鍵を大家さんに返したあと、私達家族は都内のホテルに向かったの。


今日は日曜日と言うこともあって、高速道路は少し混んでいたらしいんだけど、私はあまり覚えていないんだ。



どうやら、私と奈子は高速道路の途中あたりから、いつの間にか寝てしまっていたみたいで。



次に目を覚ますと、大きくて豪華なホテルが目の前に広がっていた。

少し驚いたけれど、とっても華やかで、素敵な作りだなって感心したの！




これから1週間もの間このホテルでフランスに行くまでの時間を過ごすみたい。


ホテルのメインエントランスらしき場所に着くと、代車を持ったホテルマンらしき人が現れて、



「ようこそ、おいでくださいました。こちらにお荷物をお乗せください。」

と丁寧に対応してくれた。



私は小さい頃しか旅行に行ったことがなくて、すごい久しぶりにホテルに泊まる。


最近はずっと塾と家を行き来しているような生活だったしね。




久しぶりの旅行(？)みたいな気持ちで楽しめそうだな。


荷物をホテルマンの人に預けた後、私たちはホテルの玄関のようなところに入ったの。



そこにはすごく大きな花束が飾られていた。



造花なのか、本物なのかは分からなかったけれど、本当に大きくて豪華だったな。




そして、玄関の扉をくぐると、チェックインや、チェックアウトを行うロビーが広がっていた。


ここには、ソファーや、テーブルなども置かれていて、潔癖症に近い私には椅子に座ることはできないけど、多くの人たちにとってはすごく便利なスペースになっている。


そして、パパが私たちと別れてチェックインをしている間、私は1人でロビーの天井を見つめていた。



天井にはすごく綺麗なステンドグラスのと、シャンデリアが飾ってあったの。


思わずため息が出そうなくらい綺麗だった。


ステンドグラスには7匹の蝶と、花達が描かれていたんだ。


赤、青、黒、緑、白、紫、桃色の7色だけで全ての絵が描かれている素敵で美しい蝶と花達。



この絵を見た時、KZのみんなを思い出した。






変だよね、私。


ただ、私が想像したみんなの炎の色と同じだっただけでKZのみんなを思い出しちゃうなんて。




自分のkzのみんなへの依存度の高さに改めて驚き思わず苦笑した。





気づくと、パパのチェックインはどうやら終わったようで、家族のもとへ合流する。


これから、私たちの泊まる部屋に向かうみたい。




どんなところか、少しワクワクした。

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