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誘拐:18 ページ22

…………んん……なんか重っ……。







『失礼ね。重くなんかないわよ。』



「……。

何やってんの、お前」



『見ればわかるでしょ』



「いや、わかんねぇけど。」









あーわかった、これ夢か。

そうだ、夢に違いねぇ。

Aに馬乗りされてるなんて夢にも見たくねぇけど。とりあえず起きればいいはずだ、起きれば。




『何寝ぼけてるの。早く起きなさい』ッパァン


「いって!?」




こいつ普通に殴ってきたんですけど。
頬が超ビリビリする。

スナップの効いた鋭いビンタだった。

おかげで目は醒めたけど。







冷静になって周りを確認してみると、ありえない状況であることがわかる。



まず時間帯。

部屋は真っ暗だ。だいぶぐっすり眠り込んでいた気がするから、多分深夜、2時くらい?
大変迷惑な時間に叩き起こされた(物理)。



次、なんか手錠付いてること。

飯食ってた時は確かに無かったんだが、また金属のジャラジャラいう手錠を両腕に付けられている。
俺は囚人かよ。
……あながち間違いでもねぇな、シャレにならないからやめよう。




最後、これが一番問題だ。

ソファに転がされてる俺の上に乗ってるこの女、A。なんかドヤ顔。
俺の腕ごと跨っているから、Aの太ももが指に当たって凄く嫌だ。生温かいしすべすべしてるし。

それに、退かしたいのはやまやまだが、体全体に力が入らない。あとダルい。火照りを感じる。
恐らく飲まされた薬がまだ切れていないんだろう、重い風邪をひいているような感じ。この女一体何を飲ませやがった?






『……ねぇ、』




Aが俺の首を撫でるように触れる。

夏にあるまじき冷たさの手に、思わず肩が跳ねた。

そのまま頬まで移動させ、擽るみたいに指を動かしながら恍惚とした表情をみせるA。
カーテンの隙間から一筋だけ漏れた月光がAの顔に反射して、元から白い肌が一層青っぽく見える。




「ち、オイこら何がしてぇんだよ、触んな」




『何をイイコちゃんぶってるの……?

真夜中に男と女が二人きりでやることなんて決まってるでしょう。





イ イ コ ト、しましょう?』

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Mae(プロフ) - かぼちゃポンタさん» コメントありがとうございます!!メインの2人以外にも結構時間を割いているので、そんな風に黒子の活躍(?)を見ていただけて嬉しいです笑。レス遅くなってすみませんでした! (2016年8月30日 16時) (レス) id: 56d5d2ac75 (このIDを非表示/違反報告)
かぼちゃポンタ(プロフ) - 黒子の締めで笑いました、はい!2見てきます!! (2016年7月26日 14時) (レス) id: b325383cfb (このIDを非表示/違反報告)
Mae(プロフ) - スピカ@しののんとmarvelousへの旅さん» 伏線ともいえない伏線もどきは一応張っていたのですが、やっぱりわかりにくかったですよね……すいません!黒子のほかにも謎はたくさん残してあるので、また推理しながら楽しんでいただけたなら幸いです。コメントありがとうございます!! (2016年3月30日 20時) (レス) id: 56d5d2ac75 (このIDを非表示/違反報告)
スピカ@しののんとmarvelousへの旅(プロフ) - まさかの、手伝いが、黒子だったとは、、、 驚きのあまり、十秒間口にポカーンてなってました笑 今まで分からなかったところがわかって、すっきりはしたけど、続きを読むのが楽しみです。 本当黒子とか思いませんでした (2016年3月30日 18時) (レス) id: 5f4212bb8d (このIDを非表示/違反報告)
Mae(プロフ) - 狐サマさん» 長いこと引っ張ってきた伏線がやっと表に出たので、私自身もホッとしてます笑。花宮はいい意味で期待を裏切ってくれる存在だと思ってるので、読者様に対してもそう在れたのなら幸いです。コメントありがとうございます! (2016年1月28日 22時) (レス) id: 56d5d2ac75 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Mae | 作成日時:2015年5月12日 22時

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