【花宮真が誘拐されました。】

追う者［４］ ページ20

山「おら起きろ瀬戸！」

瀬「うーん……ふがぁ」

山「おい寝んなって！あっ原！二度寝すんな！」

原「オカンうるさい〜」

山「誰がオカンだ！」




結局あの後瀬戸が睡眠モードに入ったため、会議は一時中断され、次の日に持ち越された……
のだが。
頭脳である瀬戸が起きないため、難航していた。
なんとか叩き起こしたのは午前10時になってから。今日が日曜日で良かったと心から思う山崎である。



原「そんじゃあ瀬戸せんせーザキにも分かるように続きお願いしまぁす」

山「あ！？お前の方が成績は悪ぃだろうが！」

古「山崎、脱線するな。」

山「なんで俺だよ！？((

瀬「もう、うるさいから。
……だからさ、あのAってコの写真、アルバムのポケットには入ってなかっただろ。
でも保管はされてたんだよ。偶然でも入らないような場所に、綺麗な状態で。
ってことは、誰かが隠したって考えていいんじゃないの。」

山「誰かって、誰が((

瀬「さぁ。それは、まだわからないけど。
でも隠したってことは隠す必要があったわけでしょ。
Aってコはアルバムの他のどの写真にも写ってないし、こんなとこに写真なんて隠せるのは家の中の人くらい。
って考えてくと花宮と片親違いの子って考えるのが妥当だと思うんだけど。
離婚してること含めると、やっぱ親父かな。
どう思う？」

古「いいんじゃないか」

瀬「今、考えないで言ったでしょ」

山「正直話に着いていけねぇわ」

瀬「それは最初から期待してない。」

原「オレもわかんないけどさ。
ま、いんじゃん？手掛かりは今んとこその子だけなんでしょ。」

山「じゃあ、とりあえずそいつ調べればいいのか？」

瀬「そうなるね。まぁ、それだけじゃなくて他にも少しやることはあんだけど。
古橋、手伝ってよ」

古「……わかった。」




四人は役割に分かれ、それぞれの準備を始める。
瀬戸と古橋はＰＣの前に座り込む体制をつくっている。



古「瀬戸もこんな状況なら、少し焦るんだな……いつもより饒舌だ」

瀬「お前が言えることじゃないでしょ」

古「……まぁ、そうだな。
瀬戸は頭良くて着いていけないから、ちょっと人間っぽくて安心した」

瀬「んー、俺人まとめんの無理だから、花宮いないとやっぱ困るし、めんどいね。
心配はあまりしてない。

……でも、ちょっとだけ。」

古「……そうか。」




普段から無口な二人はそれきり黙る。
チームワークというべきか、お互いの思考はわかっているようだった。

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