控えめに邪魔するな.15 ページ15
『おつかれ』と二人に笑顔を向ける生徒会長のA先輩。
しつこい男子テニス部を軽くあしらう彼女は案外楽しそうに見える。それを気にくわない様子の誠は先輩に近寄った。
「A先輩こそお疲れ様です!!…ですがあの人達の事、別に無視しても良いんですよ?先輩も忙しいんですし」
そうして自分も二人の会話に混じる
「そうですよ。私達は二年生ですし三年生の人にはあまり文句は言えませんが、先輩なら関係ないですし」
そもそも生徒会に入っている時点で忙しいということが分かっているはず。顔を見かけるたびに話しかけてくる彼等を相手する時間はあるが、中学三年生という大切な時期。
他にもやることがあるだろう。
そう思っている自分と誠は彼らを嫌っている。
誠は先輩に恋心を持っているからか余計に毛嫌いしているようだ。
『でもねぇ、面倒くさいけど案外気遣ってくれるし、そこまで迷惑ってわけでもないんだよ?』
「…そうですか?ならいいです。じゃあ先輩今日私達は朝練の方々の挨拶だけなのでもう教室に行きましょう」
『えっそうなの。やった!嬉しい!あ、それと今日は先生に呼び出しされてるから部活は無しの方向で!』
三年生と二年生、一年生の入口は分かれている。A先輩と自分達は別れた
そして彼女の姿が見えなくなってから愚痴は始まる。
「なんで気付かないかなぁ…絶対A先輩狙われてるってぇ」
「諦めろ。そこから全ては始まる。先輩は可愛いし美人だし優しいし、モテるのは当然でしょ?ほら、誠も諦めたら楽になるよ」
「いやいやいや、先輩以外に興味ないから……あっほら!!先輩に話しかけやがって!!先輩も無視して良いですよって!!はぁ…」
みのりには彼氏がいるものの、誠は中一から恋い焦がれているAに、今現在告白の機会をうががっていた。
その絶対的圧倒的な”片思い”は遂に限度を超え努力に努力を積み重ねた結果
可愛い可愛い後輩と本人に言われる存在になり
生徒会書記という立場をも勝ち取ったのだ。
みのり自身も信頼を置いている先輩に変な虫が寄り着くのを嫌っていたがもう諦め、今は誠を応援する立場になっている。
「もうどいつもこいつも先輩の周りをうろつきやがって…!!」
「お前も人のこと言えないけどな。」
しかし、愛嬌しかないAの彼氏の座を狙う輩も少なくない。
だからこそ、二人は思うのだ
「控えめに言って(僕の恋愛の)邪魔するな!!」
「控えめに言って(先輩の仕事の)邪魔するな!!」
と。
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山下後輩(プロフ) - ミリイ(灰崎信者)さん» 原哲也ですか!!高校生組でも出せそうですね!!でもちょっと笑ってしまいました。小説は厳しいですがキリがついたら番外編で出したいと思いますね! (2017年11月4日 20時) (レス) id: d71824c5f5 (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - 原哲也(ハラテツ)の小説も書いて欲しいです (2017年11月4日 19時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
マオ(プロフ) - 有馬さん» ありがとうございます!家庭事情により更新がものすごく遅くなりますが頑張っていきたいと思います!! (2017年6月6日 0時) (レス) id: 9f003b2981 (このIDを非表示/違反報告)
有馬 - すっごい面白いです!!!更新がんばってくださいね^ - ^ (2017年5月20日 22時) (レス) id: a61dc9da8f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:山下後輩(マオ) x他1人 | 作成日時:2017年4月5日 20時