控えめに仕事させて.1 ページ1
「山瀬さん、今週に提出するはずの書類だけど、明日に出せたりする?」
『はい…分かりました。明日職員室に出しに行きます』
「助かるわ、流石生徒会長。これからも頼りにしてるわ」
そう言い放つと肩の荷が下りたように後ろを向き歩き始める先生。面倒なモノを押し付けられたと少女はため息をつく
生徒会長という肩書きのみで休む時間もない。まだ手付かずの書類をこれと言うほど抱えているのだ。
『…これでまた作ったばかりの計画がおじゃんか、本当にもう…仕方ないな、手短に終わらせよう…』
無意識に出た欠伸と共に目を擦りながら自分の教室に入ろうとした。が、人だかりが異様に多い。理由を考える事もなく少女はすぐさま後ろを向いて逃げようとしたのだがその相手は見逃すはずもなく肩を掴む。
「やっと来たわ!遅いで?生徒会長ってそない忙しいんか」
『まぁまぁかな?でも周囲が仕事分担をしっかりして効率よく回してくれれば忙しくないはずなんだけど』
「俺は別に何もしてへんで?Aが思ってる以上に都合よくいかんってだけで、本題に入るんやけど…今からでも部費って調節できへん?」
この爽やかな図々しいこの男、又の名をテニス部部長白石蔵ノ介は度々Aのところに来ては、事あるごとに厄介ごとを持ち込んでくる。
『無理無理。人気者の白石クンが言ったところで学校の決まりは変わりません。けど、一応一生徒の悩みとして理由だけは聞いてあげる、で?』
「ほんまか!?ありがとう!!」
話を聞くと部員の人数とテニスボールの数が比例しておらず、買い足そうとしてもその費用はいつの間にか消えているそうで、今あるのは大量のコケシしかないと言う。
『…なんか自業自得、じゃない?』
「…それオサムちゃんに言ってぇな」
『……ほんのちょっとだけなら先生に持ちかけてあげれるけど…テニスボール買えれば良いんでしょう?それで良い?』
小さなため息をついて今回はと承諾する。白石は笑顔でありがとうと言い立ち去った。
そうして少女は「本当に私、良いように使われてない?」と悟る。
そう認識自覚共にしていても人間の性根は変わらないものだ。頼まれてしまってはいい顔しかできないのが人間である
早く次の授業終われ、お昼も終わってそのまま家に帰らせてくれと、そう願わざるおえない。
そうして白石が退いた為かチャイムが鳴る寸前だからか必然と教室に入れた
せめてもの救いはこのクラスに迷惑をかけるやつと”男子テニス部”がいない事だな、と思う
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山下後輩(プロフ) - ミリイ(灰崎信者)さん» 原哲也ですか!!高校生組でも出せそうですね!!でもちょっと笑ってしまいました。小説は厳しいですがキリがついたら番外編で出したいと思いますね! (2017年11月4日 20時) (
レス) id: d71824c5f5 (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - 原哲也(ハラテツ)の小説も書いて欲しいです (2017年11月4日 19時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
マオ(プロフ) - 有馬さん» ありがとうございます！家庭事情により更新がものすごく遅くなりますが頑張っていきたいと思います！！ (2017年6月6日 0時) (レス) id: 9f003b2981 (このIDを非表示/違反報告)
有馬 - すっごい面白いです！！！更新がんばってくださいね^ - ^ (2017年5月20日 22時) (レス) id: a61dc9da8f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山下後輩(マオ) x他1人 | 作成日時：2017年4月5日 20時
