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悪夢2 ページ21

鏡「次は第二ステージ。背後に潜めし女の亡霊が、貴方を地獄へと誘うであろう……」

国「お……女の亡霊……」

何故だ?先程から震えが止まらん。風邪にでも罹ったか?
俺の少し前を歩く鏡花は、迷いなく屋敷へと足を踏み入れた。

鏡「足元、気を付けて」

国「あ、嗚呼……」

鏡花の云う通り、確かに足元は少しぬめぬめしている……ぬめぬめしている!?
何故だ!?何故屋敷の中なのにぬめぬめしているのだ!?屋敷なのに!(大事なことなので二回)

鏡「この襖を開けて、奥の廊下を進まないといけない」

国「如何にも出そうな襖だな……」

鏡「大丈夫。亡霊は背後から来るって書いてある」

国「そ、それはそうだが……」

ずんずんと鏡花は襖に歩み寄ると、勢いよくそれを開けた。

―――矢張り何も居ない。

国「ふう……ん?いや待て……亡霊は背後から来る……?」

何か嫌な予感がした。背後に、じっとりとした視線を感じる気がしたのだ。
恐る恐る振り返ってみると、其処には。



鏡「……夜叉……!」



夜叉白雪に似通った異能生命体と思われるものが浮遊していた。

鏡「これが亡霊の正体……!夜叉白雪!」

鏡花が叫ぶと同時に、夜叉白雪が姿を現す。辺りに、桜の花弁が静かに舞った。

紅「久しいのう、鏡花。そのような眼鏡と一緒に居らずに、私と屋敷を散策しようではないか」

更に、奥からマフィア幹部の尾崎紅葉も出てきた。
—――何気に、小説初登場ではないか?(元号編除く)
あと俺を眼鏡と呼ぶな。呼ぶなら、【理想を追い求めし者】と呼べ。……流石に恥ずかしいか?

鏡「貴女とは一緒に行けない」

紅「何故じゃ?……そもそも、お主は虎の小僧のことがs」

鏡「夜叉白雪いいいいいいいい!」

うっわ……あれ程怒った鏡花は初めてみたぞ……女性は恐ろしいな……。
恐ろしい形相で紅葉と向かい合う鏡花は、キッと俺の方を睨むように見ると、

鏡「行って!」

国「は?」

鏡「早く!」

国「ちょ、きょ、鏡花!?俺を一人にする気か!?」

鏡「この人は私が食い止める!」

国「あ、嗚呼……」

そして俺は、静かにそっと襖を閉めると足早にその場を離れた。

嗚呼……遂に一人になってしまった……。
いや、怖いわけでも心細いわけでもないぞ……断じて。

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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 短編集 , テンションハーイ   
作品ジャンル:アニメ
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オルツィ - 幻央さんって鹿児島の方だったのですね、私の鹿児島に住んでいてこの間高校受験でした!これまでの作品全て読ませいただきましたがとても面白かったです (3月10日 10時) (レス) @page29 id: d01bbc0c89 (このIDを非表示/違反報告)
トトロッチ - おつ。またあそぼうぜ。 (2020年3月13日 20時) (レス) id: 68e523a720 (このIDを非表示/違反報告)
翠緑胡蝶(プロフ) - 幻央さん» お疲れ様でした。結果がどうであれ、後悔のない未来が来ることを祈っています。 (2020年2月22日 23時) (レス) id: 556759340c (このIDを非表示/違反報告)
幻央(プロフ) - 翠緑胡蝶さん» ありがとうございます……(泣) (2020年1月15日 16時) (レス) id: f0181d6ea6 (このIDを非表示/違反報告)
翠緑胡蝶(プロフ) - 幻央さん» では改めまして3日ほど遅れましたが、一周年おめでとうございます。 (2020年1月15日 13時) (レス) id: 556759340c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:幻央 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年3月31日 20時

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