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「俺らが集まってる部屋って
そういう“難あり”?が多いねん。
俺は女性恐怖症やし、
絵美はイジメ、大弥は身体弱いし」
「そ、そんなこと、私に、言って、良いん、ですか…?」
お互いのことをほとんど知らない
部外者とも言える自分に
ここまで話されることに困惑する彼女。
誰にだって知られたくないことがある。
それを彼女は身を持って、よく知っていた。
「んー、相手のこと知りたいなら
自分のこと話すしかないやん?」
「でも、それは、自分のこと、だけじゃなくて…」
「ちゃんと許可取ってるから大丈夫や。
でも他言はせんといてな?」
「はい…」
「ここまで知ってんから、俺らの集まりに来ーへん?」
「え…」
彼女は俯きかけた顔をまた上げた。
そのとき初めて健水の顔をちゃんと見た。
その姿にドキン…と心が跳ねた。
そんなこと初めてで、なんでそんな反応をしたのか
彼女にはわからなかった。
「俺の目、ちゃんと見れるやん」
そう微笑んで言う彼の言葉でハッと我に返った。
なんで、こんなにも彼の瞳を見れたのか
わからなかったし、軽くパニックになっている彼女。
「まぁ、気が向いたら来てーな。
さくらも喜ぶやろうし」
じゃ。と健水は教室を出て行った。
いつも以上にドキドキしている彼女は
すぐにその場から動けなかった。
そして、その場から離れた健水もまた
彼女のようにドキドキしていた。
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星空宇宙(プロフ) - すぐ帰るとことか同じ過ぎる (2020年12月5日 21時) (レス) id: 4c7289b17b (このIDを非表示/違反報告)
星空宇宙(プロフ) - 今の私の現実と同じすぎて奏音ちゃんの表現力に鳥肌たったしめっちゃ跳び跳ねてる! (2020年12月4日 19時) (レス) id: 4c7289b17b (このIDを非表示/違反報告)
星空宇宙(プロフ) - 奏音ちゃんありがと( *´艸) (2020年12月4日 19時) (レス) id: 4c7289b17b (このIDを非表示/違反報告)
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