Ballad of the Phantom

24、健水視点 ページ24

麗｢このパーティで一番に私と踊って欲しいの。
これの意味、わかるわよね？｣


麗｢健水にその気が無いなら来なくて良い。
無理強いはしないわ。とても勇気のいることだし…｣



そう言われてから、ずっと考えてる。

麗に、ここまで言わせたのに
なんで俺は迷ってるんやろう？

麗への気持ちが、はっきりせーへんから？

弟たちや、エオッドのことがあるからか？


いや、そんなん、ただの言い訳や。

自信が無いだけなんや。

今までだって、支えられてなかったら
先輩たちが、弟たちがおらんかったら、ここにおらへん。

こんなんで、よう第一王子が務まってたな、俺…笑



はぁ…どうしたら、ええんやろ…



宙｢兄さん｣

健水｢ん？なんやー？｣

宙｢こっち、こっち｣

健水｢？？？｣


宙に呼ばれて来たら全員揃ってて…

健水｢どないしたん？みんな揃って…｣

大弥｢健水くん、俺たちは大丈夫です｣

健水｢え？｣

爽太郎｢健水くんには幸せになって欲しいんです｣

真咲｢自分の気持ちに正直になってください｣

健水｢え、何、言うて…｣

宙｢僕たち、そろそろ姉が欲しいんです｣

姉って…

大弥｢怒らせたら怖そうだけど
しっかりしてて、綺麗な人だと思います｣

爽太郎｢俺たちにも、あんなお嫁さんが欲しいです｣

真咲｢エオッドのことは心配いりません。
トルヴィアノとなら、上手くやっていけると思います｣

みんな…

宙｢僕たちは、麗王女が、何より兄さんが…｣

『大好きです！！！！』

ほんま…なんなん…みんなして…

爽太郎｢あー！泣かないでください！｣

健水｢みんなのせいやろ…泣笑｣

その後、めちゃくちゃ泣いて、
めちゃくちゃ話した。

ちゃんと麗にプロポーズするために。

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