浮気の相談をされ、罪を被せてきます。【文スト】

４０話：恋愛の謎 ページ40

(かれ、し？)


予想外過ぎる言葉に、2人は首を縦に振っていた。


「孫の顔がみたくて…ね？」
『孫って…子供産むんですか』

「無理は押し付けない。分かっているが、もう娘は居なくて寂しいと思っている」
「そうね、あの交通事故さえなければ……」


ここの娘さん。
私と同い歳の子は、トラックに引かれて亡くなったらしい。
たった1人の娘さんが居なくなり、孫の顔が見れない。

……つまり、私が完璧な娘になってしまう。


(結婚志望じゃないんだけどな…
でも御二方が居なくなれば、私は悲しみに暮れてしまう。)


心の支えが御二方なのだ。
恩は返さなければならない。


『…わ、かりました。か、彼氏作ってみます(？)』

「ホント！なら安心ね」
「嗚呼、そうだね」

『……ふふっ』


御二方は喜んでいた。
孫か……実親じゃなくても見たいものは見たいのだろうか。

それなら少し、嬉しいのかもしれない。

御二方を喜ばすためだ。
彼氏を作る。


(心の支えが、その彼氏になる様に……)


『……作ります。孫の顔もきっと、見れますよ』

「嬉しいわ、ね、貴方」

「嗚呼…けど無理はしないでくれ。
見たい欲はあるが、また娘が居なくなるって言うのはもっと悲しいんだ。
……理解してくれ」

『はい。私は…早々には死にません…安心して下さい。御父さん』
「待っている」



という事で、彼氏作ってみます。
ちょっと頭が痛いです。


「作ったら見せてね！」


と言う優しい御母さんの言葉が胸に深く突き刺さりながらも、別れた。


(待って、どうしよう。彼氏なんて今まで作った事ないし……終わった。
ってか彼氏出来たら…嘘つき家族にも、見せなきゃ行けない。
でも、御父さんや御母さんに悲しい顔もさせたくない。

…うﾞぁﾞぁﾞぁﾞぁﾞ…どうしよう。

どうして、こうなるんだ！
私は、静かな生活を出来れば…それで良かったのに……
それだけで良かったのに…っ)


＿恋愛なんて、唯の勘違いなのに……


私は家に帰って、少しだけ引きこもった。

無理だ。
恋愛なんて、できっこない。

……つい1か月前に友達も失った奴だぞ？

人間を元々信頼していないのに、もっと信頼出来なくなること位分かるじゃん



『恋愛…ってなんだよ。』

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