浮気の相談をされ、罪を被せてきます。【文スト】

１９話：という今日はデートでした。 ページ19

あの後、近くの店を寄り、昼食を取った。
寝ていたせいで遅くなってしまったが、中原さんは優しかったので許してくれた。


(そう言えば、これはデートとかいう奴って姉が言ってたなぁ……)


ふと、そんな事を思って食べた昼食だった。



『中原さんはどうして今日、誘ってくれたんですか？』


私はそう言った。
中原さんは少しだけ考えて、「気分だ」と言った。

…気分で誘うのだろうか？
まぁそういう人なのだろう。


『そうなんですね。でも、会わない方がいいですよ』
中「なんでだ？」

『恋人だと思われちゃいます。一応、会うのは2回目なんですからね』


そう言うと、中原さんは激しく咳き込んだ。
そして驚いた目で此方を見た。


中「そうか、2回目だったのか！
…もう10回くらいあった様な位で接してた」

『そうですか。』


中原さんはとても近づくのが早い…と思ってたら勘違いしていたのか。
なら仕方ない。
すると中原さんは急に声を小さくして、心配そうに呟いた。


中「……嫌か？近過ぎたか？」
『いえ、大丈夫です。
合コンでは貴方以上にしつこく付き纏う男も居るので…セーフです』


すると、何故か恋愛話になった。
いや、私の例えが下手くそだったのだろう。
…でもあまり経験が無い私にはこれしか例え話が無かった。


中「合コン……か…結婚志望か？」
『いえ、ちゃんとした人が近くに居ればどっちでもいいと思ってます』

中「へー、珍しいな。専業主婦とか今、流行ってんじゃねぇか」

『家庭を全て此方に渡す男は嫌いです。
なら私も仕事をして、一緒に支えてくれる人が居るだけで十分です。』

中「成程なァ」

『……やはり、男は家事だけをしている妻…とかの方が嬉しいのでしょうか？』

中「人それぞれじゃねぇか？
…まぁ専業主婦にする夫は、妻を独り占めしたいって言う独占欲とかだと俺は思うがな。」

『ふぅーん。』
中「呆気ないな…知りたかったんじゃねぇのかよ」
『いや、そんな考えなのかー、と思っただけです。』

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