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僕は探偵社の寮に案内した。
太宰さんの部屋は1階の階段のすぐ側。
「この部屋です。一応今朝声をかけたんですが…」
「扉を壊していいか?」
「ダメに決まってるじゃないですか!」
(何を言ってるんだ!?)
すると中原さんは頭を触り1つ、クリップを取り出した。
くぐっている髪に隠れていた。
それを伸ばしては鍵を指すところに差し込んでいた。
「な、なにしてるんですか?」
「ピッキングだ。
数年前Aから習ったからあまり上手くねぇけどできねぇ事はねェ」
中原はそう言って鍵穴に入れてピッキングをした。
真剣な顔で思わず止めた。
が、彼はし続けながら言葉を返した。
「犯罪ですよ!?」
「既に法を犯してるマフィアに対してそれを言うか?」
「でも…開けてくれるまで待ちませんか?」
(無理やり開けるのは_)
どうなっているか気になるけどそれはダメでしょう
人の家ですよ!?
それでも中原さんはため息をついた。
「クソ太宰が開けるわけねぇだろ」
「Aさんがです!」
「それも開けるわけねェ」
「なんで言い切れるんですか?
それに1週間も閉じこもっていたら外に出たいはずです」
僕がそう言うと彼は僕に視線が向いた。
ピッキングをその時だけは止めた。
「中島、Aはそんなしっかりとしたヤツじゃねぇぞ」
「へ?」
「太宰が心中しようとするとそれに付き合うくらいにはヤベェ奴だ」
「はい!?」
(心中って…)
いつも太宰さんが誘う…一緒に死ぬこと。
そう言えばAさんを誘うところは1度も知らないなぁ。
その瞬間、僕のポケットが震えた。
マナーモードにしていた為、音は出なかった。
耳に構えると慣れた声が聞こえた。
【やぁ、敦。僕だよ】
「乱歩さん!」
掛けてきたのは乱歩さんだった。
お菓子を食べているのか飴玉を転がしてる音が微かにした。
【そばに居る素敵な帽子くんがもうそろそろ扉を開けるから、敦は帰って方がいい】
「はい?どういうことですか?」
【敦には刺激が強いから離れといた方がいいよってこと】
「刺激?__!」
(ええええっ)
そっか、恋人…か。
恋人が家ですることなんて、流石に18になると分かる。
【じゃぁねー】
「あ、ありがとうございました…乱歩さん」
【あ、帰りに駄菓子買ってきてね】
そう言って電話が切れた。
思わず気まずくなると、ガチャン_と扉の開く音がした。。
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シグマ(プロフ) - 黒川かぐやさん» うふふふ、嬉しいです!ありがとうございます!まじ共依存しか勝たん★ (8月27日 20時) (レス) id: af73925dd3 (このIDを非表示/違反報告)
黒川かぐや(プロフ) - あの、好きです……えっと、その👉👈ほんとにこの関係が好きで、この作品沼すぎて、何回も見直しちゃってるくらいです……共依存しか勝たん🥺👊 (8月27日 18時) (レス) id: 5ae6456499 (このIDを非表示/違反報告)
シグマ(プロフ) - 橘スミレさん» ふふふ、ありがとうございます! (8月27日 3時) (レス) id: af73925dd3 (このIDを非表示/違反報告)
橘スミレ(プロフ) - これぞ共依存ですね。最高です。 (8月27日 0時) (レス) @page44 id: 4832f2335e (このIDを非表示/違反報告)
シグマ(プロフ) - 眠いちゃんさん» おおっ、いいところに気づくねぇ!(ありがとうございます!) (5月13日 19時) (レス) id: af73925dd3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シグマ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/
作成日時:2022年10月23日 19時