メンヘラ恋人【文スト】【太宰】

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「もう1週間ですよ！？」


ふと、中島敦はそう声を上げた。
その目には心配が移り、手には携帯電話を持っていた。
携帯電話には【太宰さん】と書かれた発信履歴があるが、1回も返事はなかった。


「行方不明です！」
「太宰ならどこかで生きてるだろ」


「また少ししたらひょっこり顔を出す」と傍で国木田が言葉を言っていた。
”このまま帰ってこなければ仕事が予定通り進むぞっ”と嬉しそうにしている姿を見ていると、中島敦はなんとも言えない表情になった。


(どうしたんだろう…太宰さん)


探偵社の皆に聞いても誰も心配していなかった。
＿どうせ帰ってくる。

乱歩さんに限っては大爆笑していた。

【太宰が1週間来なかったら教えてあげるよ】と言う助言をくれたから気にかけるくらいで終わったが、本当に1週間も連絡ナシなんて不安に決まってる。


(もしかして本当にどこかで死んじゃって連絡出来てないとか……)


想像すると嫌なこと……、すぐに考えを否定した。
だが、敦の連絡を無理するなんてこんなことなかなか無い。


(えっと、太宰さんと最後に話した内容は＿＿)


【私のAが可愛すぎて辛いんだ。敦くんっ】


なんてそういう言葉だけ。
…全く情報にならない。


「はぁ……あ…」


(あれ？)


＿＿Aさんは？

そう言えば太宰さんはいつも彼女のことばかり話すが、現在Aさんは何してるんだろうか？

探偵社に1度来たし、デート中に出会ったから見た目は覚えている。


＿＿＿＿＿太宰さんが行方不明ならAさんは何か知ってるかも？


「……」


(ポートマフィアに行ってみる？)


いや、乱歩さんが帰ってくるまで待つ？
でも太宰さんがもしどこかで死んでいたら？
なにかAさんに関わることがあったら休んでる理由も分かるし…。


(ぅ、うっ、う〜！行こう！)

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