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「A、髪流したいんだけど手を離してくれるかい?」
私は気分を変えてそう言った。
ザーッと一通りは流したのだが、最後はしっかり洗い流さないと頭の皮膚が傷んでしまう。
『やだ』
「……だが、痒くなったりしてしまうよ?」
『繋ぎが消えちゃう』
(繋ぎ…ね)
彼女は寂しそうに言ってきた。
それは決意みたく、なにか変わりのものを渡さないと離してくれなさそうだ。
(手がかかるなぁ)
そう思うが口元はニコニコしていた。
やはり可愛い彼女から子供のようにぐずられると、ついつい私の手で壊れてる見たいで愛らしい。
「じゃぁ、腕に巻いてる包帯でどうだい?」
私はそう言って上半身の寝間着を軽く脱いだ。
腕に巻いている包帯を解き、彼女の腕に巻き付けた。
『……』
彼女の表情を見ると言葉は言わないが頬が上がっていた。
すると噛み噛みしてる手を離してくれた。
彼女の視線は包帯に釘付けで、巻いたそれに口付けをしていた。
(うわ、包帯なんて巻かなきゃ良かった)
私じゃなくて物にするなんてっ!
心がざわつくと、それと共に彼女の声が小さく聞こえた。
『少しだけならこれでいい。治が巻いてる物だから』
「すぐに終わらすよ」
___
__
_
私達がお風呂からあがると彼女は包帯は飽きたのかまた指に戻ってしまっていた。
だが、包帯より私の方がいいため、嬉しかった。
「A、指を一旦止めてくれ」
『……やだ』
(一瞬だけ我慢してくれ)
私はそう思いつつ、彼女の口元から手を離した。
そして彼女を横抱きにした。
『!??』
急なことに驚いたのか、ビクっと大きく目が見開いていた。
でも状況を確認したのか、私の首元に顔を埋めた。
そしてそこからリップ音がした。
(あらら、早いな)
もうスイッチが入っている。
そんなことを思いつつ、背中を撫でてベットまで運んだ。
彼女を下に寝転ばせ、腰に跨り体重をかけて逃げれなくさせる。
すると彼女は期待した湿っぽい目で私を見てきた。
お風呂で濡れた己の下着を脱ぎ捨て、上から抱きしめた。
「容赦しないよ。いいね」
『…うんっ』
彼女は真っ暗な目をして嬉しそうに笑っていた。。
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シグマ(プロフ) - 黒川かぐやさん» うふふふ、嬉しいです!ありがとうございます!まじ共依存しか勝たん★ (8月27日 20時) (レス) id: af73925dd3 (このIDを非表示/違反報告)
黒川かぐや(プロフ) - あの、好きです……えっと、その👉👈ほんとにこの関係が好きで、この作品沼すぎて、何回も見直しちゃってるくらいです……共依存しか勝たん🥺👊 (8月27日 18時) (レス) id: 5ae6456499 (このIDを非表示/違反報告)
シグマ(プロフ) - 橘スミレさん» ふふふ、ありがとうございます! (8月27日 3時) (レス) id: af73925dd3 (このIDを非表示/違反報告)
橘スミレ(プロフ) - これぞ共依存ですね。最高です。 (8月27日 0時) (レス) @page44 id: 4832f2335e (このIDを非表示/違反報告)
シグマ(プロフ) - 眠いちゃんさん» おおっ、いいところに気づくねぇ!(ありがとうございます!) (5月13日 19時) (レス) id: af73925dd3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シグマ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/
作成日時:2022年10月23日 19時