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私は腕を上げて頬に触れた。
涙を拭き取り、チカチカ変わるわたしとQ様を見続けた。


〖お姉様…〗
『!』


そんな気弱な声がして不意に、手の力が弱まった気がした。
心が揺れたのか動揺している。


(今しかないっ)


その瞬間彼の手首を掴み、横に転がった。
すると弱まった手は簡単に外れた。

_形勢逆転。

…私は彼の手首を地面に押付けた。
その瞬間、器官に空気が入ってきて、呼吸を整えた。


『がはっ、げほっげほぅ…ぁっ、はぁっ…うっ…はぁ…』


死ぬかと思った。
だが、上手く生きていて…目の前にいる人も生きてる。

抑えつけているせいか前の人はガミガミなにか言っていたが、上手く聞き取れない。



(Q様の精神世界は不安定なんだ)


まだ上手く異能を使いこなせてないんだ!

そうだよね。
_普段から使わないのに、そんな急に使えることは無い筈だ。


(ここは精神世界…でも押さえつけてる感覚はしっかりある)


もしかして現実世界とリンクしてないかな?


『………』


それなら、一方通行だけど…声を掛けれるんじゃないかな?

生憎、私は心に余裕はある。
何が来ても私は耐えれる自身はある。


『森様!!聞こえていますか!』


私はそう叫んだ。
でも、返事は聞こえてこない。

誰も現れる様子は無い。


__もしかして私の勘違いだったのだろうか?


『どうしたら、異能は解けるの?』


もしかして、ずっとこのまま?

いや、きっとそんなことは無い。


だって、此処は精神世界なんだ。
現実では異能にかかってどれくらいなのか、時の流れが分からない。


(いつか、解けるはず)


今のこの悩んでる時間も現実世界ならたった1秒の事でここの世界は長いかもしれない。

ガタガタと動くわたしのお腹に座って、上から抑えつけた。



〖離して!離せ!!〗
『…嗚呼、もう、考えているんだから静かにして下さいっ!!』

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作者名:シグマ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp//  
作成日時:2023年10月19日 16時

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