52:笑み ページ2
私は治の部屋の扉の横の壁に持たれるようにして一旦深呼吸を付いた。
…2人のことを意識しすぎて顔にまで現れちゃう。。
(……)
殺さなきゃならないのに。
全て何もかも、愛着がつくまでに殺さなきゃならなかったのに。
殺さなきゃ自分が辛くなるのに。
(今が楽しくて仕方ない…)
ずっとこの時間が終わらなきゃいいのに。
そしたら、この苦しいしがらみだって抜け出せるはずなのにっ
『…ふぅ…』
私は5分ほど深呼吸をした。
心を落ち着かせて、いつもの様に過ごせばこの恋の感情は引いて行ってくれるかな?
(さて、戻ろ)
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「ということで、3人でお風呂に行こうと」
今は6時。
治の部屋は狭いので、3人で温泉でも行こうと言う話になっていたらしい。
『治と中也は仲悪いんじゃ?』
「君を見てるから、ちっちゃな中也なんか見えないよ」
目線を向けると、綺麗に目が合って微笑まれた。
思わずまた顔に熱が集まると、彼はその顔に触れてくれて「真っ赤」と声を出してきた。
(ばっ…)
『ば、ばか』
「うふふ」
「おい、邪魔だ。糞太宰」
ふと、中也が抱きしめるようにしながら、前にいる治を殴った。
治はサラッと避けたが、顔を直ぐにゆがめた。
「なに?今いい所なんだけど」
「うるせぇよ。
いろんな女に心中ばかり誘ってるやつに渡せるわけねぇだろ」
「ぐぅ…痛いところ着くね。
でもAが来てから少なくなったんだよ」
「ンでもしてんだろ?最低だぞ。」
『……』
(ち、ち、中也がう、後ろに…)
2人の会話なんて全く聞こえてない。
そんなことより密着している背後の人にしか気にならない。
すると耳元で「な?」と同意を求める声が聞こえて、反射的に縦に振った。
『…』
「ほらな?って事でテメェは留守番」
「しないよ?中也がしたら?
ねぇー、A」
『…』
とりあえず、頷いといた。
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シグマざん(プロフ) - 暁月臨さん» が、頑張ってみます!!でも、気長にお待ちお願いします! (9月21日 1時) (レス) @page4 id: af73925dd3 (このIDを非表示/違反報告)
暁月臨(プロフ) - この作品マジで最高です!!更新お願いしますッッッ!! (7月16日 1時) (レス) @page4 id: 59dc159e7e (このIDを非表示/違反報告)
シグマ(プロフ) - 水彩さんさん» えへへ、続編来ちゃったー! (2022年11月25日 18時) (レス) id: bd84de304f (このIDを非表示/違反報告)
水彩さん(プロフ) - うおおおーー!続編きたあーーー! (2022年11月25日 17時) (レス) @page2 id: 4cafde4cc5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シグマ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mao2929891/
作成日時:2022年11月25日 8時