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僕はあまり書類仕事は得意ではないが、しなければならない事もある。
その仕事をしている間は小娘は仲良くなった樋口に引き取ってもらった。

樋口はどこか嫌そうにしていたが、小娘の方は樋口に上手く懐いているようだ。


(どうやって首領に説明するか…)


今日も夜から任務が入っている。
殺しの任務。
異能力が無い僕にあの小娘に守ってもらいながらやるだと?

笑止千万。

そんなのどうやってあの小娘を操ればいい。
それにあんなに表情豊かな彼奴が人を殺せるか?


(わからん)


まだ異能力のやつについて何も知らない。
ニコニコ笑って、僕と知り合いの者は把握している事くらいしか。


(異能力のない生活か…)


考えたことがなかった。
ずっと身近にあり身を守ってきたものが無くなった時、どうすればいい。

…分からぬ。
今は何も分からぬ。

どうやって戻せるのかも、小娘のことなど何も知らぬ。


(とにかく異能力は使えぬことを首領には報告せねば)


深々と考え、書類が作り終わると共に立ち上がった。
そして自室から出ると、なにやら部屋がザワザワしていた。
目線を向けると『わーい!』と嬉しそうな声が聞こえた。


「何をして…いる」
「あ、先輩!」


ふと、様子を見ると小娘が真ん中に立っていた。
口には紙を食べていて、目が合うとほふひぃんひゃまぁ(ご主人様)!』と笑っていた。


(は?)


ヤギのように紙を食べる姿に思わず樋口を見た。
樋口は目線を逸らした。


「どういう事だ」
「え、えっと…羅生門がお腹が空いたと言って…」


____
__


部屋から出たのち。
羅生門は樋口の袖を持って顔を歪めた。


〖お腹空いた。どうにかして樋口〗
【えっ、ええっ!?】

〖実はペコペコで動けないよぉ…〗


そう言って彼女(?)は芥川先輩の部屋の扉の前でペタン…と座り込んでしまった。
なんとか立たせようと声を出したが、拗ねた子供のように動かなかった。


(ど、どうしよう)


困っていると、ふと部屋の扉が開いた。
振り返ると見慣れた3人が私の傍にやってきた。。


【そんなに下を見てどうしましたか?樋口さん】
【ん?なんだこのちっちゃいの】
【…】

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シグマ(プロフ) - ペネロッペさん» 閲覧ありがとうございます!はい、少し更新停止です。大体半分くらい書けたので少し物語の整理をしてからまた書き進めたいな…と!ゆっくりになりますがよろしくお願いします! (2022年11月2日 4時) (レス) id: bd84de304f (このIDを非表示/違反報告)
シグマ(プロフ) - サキさん» すみませんっ!気づかなくて返信遅れました。うふふ、どうなるかはこれからお楽しみ下さい。いつもありがとうございます! (2022年11月2日 4時) (レス) id: bd84de304f (このIDを非表示/違反報告)
ペネロッペ(プロフ) - こ…更新停止ですか……? (2022年11月1日 12時) (レス) @page27 id: 4e7520e5da (このIDを非表示/違反報告)
サキ(プロフ) - 来るなと拒絶して捨てるのはいいけど乱歩さんの話聞いてた芥川君とツッコミたいですね愛してあげて抱きしめないと無理と言われてたのに太宰さんや森さんに叱られかねん対応ですね (2022年10月25日 8時) (レス) id: 4d7646cafb (このIDを非表示/違反報告)
シグマ(プロフ) - サキさん» えへへ、ありがとうございます!凄く嬉しいッです!それに2回もコメントありがとう! (2022年10月15日 6時) (レス) id: bd84de304f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シグマ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp//  
作成日時:2022年9月24日 22時

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