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「せ、先輩!!!!」


ふとそんな声が聞こえて扉が開いた。
目を向けると樋口が息を切らして僕の部屋にやってきた。


「あ、あ、あの女の子と一体どういう関係で…」
『ん?あ!樋口だ!』

「ひょぇ…で、出たなっ!誰との子ですかっ!先輩っ!」


樋口はわーわー叫び、小娘を睨んでいた。
睨まれた小娘はそんな視線は気にせず、ニコニコ笑って楽しそうにしていた。


(僕の知っている人の名前は把握しているのか)


「其奴は僕の異能力だ。」
「…へ?」


「こんな子が…?」と樋口は目を丸くしていた。
小娘はニコニコしており何も気にしてないようだ。


「う、嘘ですよね!先輩、
先輩の異能力はもっとカッコよくて…」

『?』

「可愛くなんかありません!」


樋口はそう言って小娘を睨んでいた。
…確かに羅生門は悪食。
なんでも喰うし、空間だって食べることが可能。

だか、小娘は本物の異能力だ。
マフィアに着く間に、小娘はちゃんと異能力の証明をした。


「羅生門」
『!』


僕がそう言うと、小娘の髪がふわりと揺れた。
小娘の腕が黒くなり手はいつもの2つの黒い龍へと変化した。
それを見て樋口は口を噤んだ。


『がおー!』


小娘がそう言うと、羅生門も口を開けた。
…これを見て僕の異能力では無いといい切れなくなってしまった。
それは樋口も同じでどこか複雑な表情をした。


「羅生門…本当に、先輩の異能力が…」
『うん!嘘はつかない!』

「…」


小娘はニコニコ笑って異能力を解いていた。
そして樋口に手を差し出して『立てる?』と優しく声をかけていた。
樋口は手を取って立ち上がると、コホン…と咳払いをした。


「わ、分かりました。信じます」
『ホント!うれしいなぁ』

「…ちゃんと異能力なんですから先輩を守ってくださいね?」

『うん!分かってる!』


「…」


小娘は樋口をキチンと理解させたようで、簡単に笑顔を見せていた。
表情豊かな小娘と僕は全く違う。


(異能力との分離とは、一体、誰の異能力のせいだ)


昨日の異能力者か?
一昨日か?
でも、僕は他の異能力にかかった覚えなどない。。


「…」

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シグマ(プロフ) - ペネロッペさん» 閲覧ありがとうございます!はい、少し更新停止です。大体半分くらい書けたので少し物語の整理をしてからまた書き進めたいな…と!ゆっくりになりますがよろしくお願いします! (2022年11月2日 4時) (レス) id: bd84de304f (このIDを非表示/違反報告)
シグマ(プロフ) - サキさん» すみませんっ!気づかなくて返信遅れました。うふふ、どうなるかはこれからお楽しみ下さい。いつもありがとうございます! (2022年11月2日 4時) (レス) id: bd84de304f (このIDを非表示/違反報告)
ペネロッペ(プロフ) - こ…更新停止ですか……? (2022年11月1日 12時) (レス) @page27 id: 4e7520e5da (このIDを非表示/違反報告)
サキ(プロフ) - 来るなと拒絶して捨てるのはいいけど乱歩さんの話聞いてた芥川君とツッコミたいですね愛してあげて抱きしめないと無理と言われてたのに太宰さんや森さんに叱られかねん対応ですね (2022年10月25日 8時) (レス) id: 4d7646cafb (このIDを非表示/違反報告)
シグマ(プロフ) - サキさん» えへへ、ありがとうございます!凄く嬉しいッです!それに2回もコメントありがとう! (2022年10月15日 6時) (レス) id: bd84de304f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シグマ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp//  
作成日時:2022年9月24日 22時

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