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異能力を発動したのに…僕のコートは動かなかった。


「…」


(何故だ…何故動かない…?)


その代わり、動いたのは目の前の小娘。
目をきらきらさせて『なんですか!ご主人様!』と、とびきり笑顔になっていた。


「……」
『呼んでくれたの嬉しいけど、今は食べれそうな敵は居ないよ?』

「…」


小娘は首を傾げて周りを見た。
敵なんぞ居ない。
それなのに呼ばれた様に元気になり、キョロキョロ周りを見渡していた。

少し気になっていた。

妙に近い距離感。
僕をご主人様と呼ぶ言葉。
異能が使えず、羅生門で反応した小娘。


(まさか…)


嫌なことが頭に浮かんだ。
そんなことは無い…そんな非現実的なことは無いと…頭では分かっているのに、目の前の現実が正しいことを言っている。


「貴様…まさか、羅生門…か?」


そう口に出した。
すると小娘は周りを警戒していたのを解き、僕の方を見た。
幸せそうな顔をして優しい顔をした。


『うん!私は羅生門!ご主人様!』
「……」


全てが繋がった。
この小娘は僕の異能力。
羅生門が小娘に…なってしまった。


『ところで、お仕事いいの?』


___
__
_


僕が仕事場に入ると、視線は全て此方に向いた。
無視して自室に向かおうとすると、小娘は『わー!』と目を輝かせていた。


「「「……」」」

『お仕事場だぁ!えへへ、ひろぉ……ヴッ』
「…」


部屋内の探索に行こうとしたのか、フラフラと行きたい方向とは逆側に歩き出していた。
そんな小娘の首根っこを掴んで連れ戻した。

__
_


自室に入ると手放した。
小娘は摘まれた服を整えていて、どこかムスッと怒っていた。


「横に付いてろと行っただろ」
『だって見たかったもん!』

「知らぬ」

『むむむ…』


小娘は好奇心旺盛で、なんでも興味を持つ。
素直に全て聞いてくれる訳ではなく、先程のように少し約束だって破る。


(意志を持った異能力…)


…どうやったら戻せるだろうか??

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シグマ(プロフ) - ペネロッペさん» 閲覧ありがとうございます!はい、少し更新停止です。大体半分くらい書けたので少し物語の整理をしてからまた書き進めたいな…と!ゆっくりになりますがよろしくお願いします! (2022年11月2日 4時) (レス) id: bd84de304f (このIDを非表示/違反報告)
シグマ(プロフ) - サキさん» すみませんっ!気づかなくて返信遅れました。うふふ、どうなるかはこれからお楽しみ下さい。いつもありがとうございます! (2022年11月2日 4時) (レス) id: bd84de304f (このIDを非表示/違反報告)
ペネロッペ(プロフ) - こ…更新停止ですか……? (2022年11月1日 12時) (レス) @page27 id: 4e7520e5da (このIDを非表示/違反報告)
サキ(プロフ) - 来るなと拒絶して捨てるのはいいけど乱歩さんの話聞いてた芥川君とツッコミたいですね愛してあげて抱きしめないと無理と言われてたのに太宰さんや森さんに叱られかねん対応ですね (2022年10月25日 8時) (レス) id: 4d7646cafb (このIDを非表示/違反報告)
シグマ(プロフ) - サキさん» えへへ、ありがとうございます!凄く嬉しいッです!それに2回もコメントありがとう! (2022年10月15日 6時) (レス) id: bd84de304f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シグマ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp//  
作成日時:2022年9月24日 22時

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