story172 side:銃兎 ページ28
「クソっ、俺としたことが…あれぐらいの仕事もっと早くこなせたのに遅くなった。
急いでヨコハマに帰らねぇと…」
腕時計で時間を確認しながら急ぎ足でシンジュク駅に向かう。
今日は仕事でシンジュクに来ていたのだが、帰る時間が予定より大幅に遅れてしまい外はもう暗くなっていた。
そのせいでイライラを募らせて焦りながら走っていたその時。
『違法マイク!!』
どこからか聞いたことがある声で物騒な単語が叫ばれる。
この声…まさか、Aか?
時間は無いとわかってはいてもAの声だとしたら話は別だ。
ここで無視して帰ってもどうせ気になって仕事が手につかないに決まっているからしっかり確認して対処した方が合理的だ、と駅に向かわず声の方に視線を向ける言い訳を作ってその方向へゆっくり慎重に歩み出す。
少し進んだ路地の先にいたのは…
「神宮寺寂雷と…A?」
神宮寺寂雷と、Aと覆面マスクのいかにも悪党の男共が対峙して睨み合っていた。
『銃兎!?
なんでここに!』
俺の声に気づいたAが驚いたようにこっちを見たその刹那、雑なノイズがマイク越しに耳を劈いた。
覆面マスク男2【ラップ】「寂雷寂雷名だけの落雷
紡ぐラップはタップでスワイプ!
お前らには届かねぇ
足元にも及ばねぇ
俺らが最強王者の愛唱歌!!!」
…これは違法マイクか…
はっ、口先だけだな。
違法マイクを使ってもこの程度のこうげ
『は、…っか…』
「!A、大丈夫か?」
突如耳の奥を撫でたAの小さな息に俺の思考が止まる。
Aを見るとその場にしゃがみこみ、手を地に付けて汗を流してヒューと明らかにおかしい息の吸い方をしている。
慌てて駆け寄るとAが苦しそうに咳き込み出した。
side:you__________
『がっ…ハァッッ、』
苦しい、息が、出来ない…!
こんな時に限って…最悪だ…!
『、ッッ…はぁ…』
銃兎「どうしたA。大丈夫か?」
寂雷「君はヨコハマの入間銃兎君だね。
私もA君に何が起きているのかわからない。
けれど一旦この人達をどうにかしなければA君から話も聞けない。
悪いけど入間君、協力してくれるかな」
銃兎「もちろん、元The Dirty Dawgの神宮寺寂雷と一緒にラップできるなんてこんな機会ないですからね」
銃兎が立ち上がると再びキュィーーンと起動音がして先生と銃兎が男達から私を守るように立ち塞がった。
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lotus_r(プロフ) - 華月さん» うわぁ嬉しいお言葉ありがとうございます!なるべく更新送れないようにしていきたいです(泣) (2021年12月25日 16時) (レス) @page31 id: 37f79c4fa9 (このIDを非表示/違反報告)
華月 - いつも見てます(*^^*) 無理のなさらないように頑張って更新してください! (2021年12月24日 13時) (レス) id: e87e41df15 (このIDを非表示/違反報告)
lotus_r(プロフ) - 柃。さん» コメント返信遅くなり申し訳ありませんでした!作者です!この作品ももっと更新頻度上げていきたいと思います! (2021年8月28日 1時) (レス) id: 37f79c4fa9 (このIDを非表示/違反報告)
柃。(プロフ) - 夢主ちゃんのもはや芸になってる鈍感が見ててもどかしいんですけど面白いです!これからも更新頑張ってくださいね^ - ^ (2021年8月16日 0時) (レス) id: 70c717cb52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:lotus_r | 作成日時:2021年5月4日 2時