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「(今日は眠い。)」



移動教室の授業をサボり

自分の教室で自分の机に突っ伏して眠る。

今日はあまりにも眠すぎる。


チクタクチクタク

時計の音がかすかに聞こえて意識を手放した。




どれくらい寝ただろうか。

ふと目を開けて顔を上げると

見慣れた顔が私の前の席に座って

私の方を見ていた。



「うわあ!!!」

「おはよ。」



私が驚いてるのに笑いながら

挨拶してくるのはなるせくんだった。



「なんでいるの!?授業は!?」

「トイレいってて遅れて移動してたら

チャイム鳴ってるのに動かないAを見て

俺も一緒にサボった。」

「だめじゃん。」

「お前に言われたくねー。」



時計を見ると授業が始まって30分くらい経っていた。

なるせくんは30分もここに居たのか。



「あ、そうだ。ジャーン。見てこれ。」

「なにこれ?チケット?」

「そう。ヨルシカの。

3枚あるんだけどめいちゃんと3人で行かない?」



なるせくんはチケットをふりふりと

見せびらかすように揺らしていた。

そんなの・・・



「行くしかないじゃん。」

「だよね。行こ。」

「嬉しい・・・。」

「貸し1な!」



ニヤニヤ笑うなるせくんになんだかむかついて

手をグーにして軽く殴った。



「全然痛くなーい。」

「全力じゃないもん。」

「絶対全力も痛くないよ。」

「全力は痛いよ、強いよ!!」

「嘘だね。」



嘘じゃないと言うとじゃあやってみて

となるせくんが手をパーにして差し出してきた。

私はそこに向かってなるべく力を込めて殴る。

すると、なるせくんの手は私の手を包んだ。

その手から抜け出そうとするがビクともしない。



「ほら、弱い。」

「・・・怪力だ。」

「なんかその言い方やだ!」



ずっと私の手を離さないなるせくんの手。



「そろそろ離して。」

「やだ。」



なるせくんは1度私の手を離し

ギュッとグーに握ってる私の手を

無理やり開き指を絡めてきた。

手を繋いでる、所謂恋人繋ぎの状況だ。

ドキッと心臓が跳ねた。



「な、なに?」

「別に〜?」



横を向き目を合わせてくれないなるせくんを見て

これ以上何も聞けなかった。

聞いてしまったら今の関係が壊れてしまう気がして。




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作品ジャンル:恋愛
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おだんご(プロフ) - こまさん» ありがとうございます!!自分のペースで頑張ります(*¨*) (2022年1月5日 18時) (レス) id: d246a24e38 (このIDを非表示/違反報告)
こま(プロフ) - めっっちゃくちゃ好きです。更新無理せず頑張ってください😌 (2022年1月5日 16時) (レス) @page17 id: a651c1321e (このIDを非表示/違反報告)
おだんご(プロフ) - 亜豆さん» 嬉しいお言葉、ありがとうございます(*¨*)頑張ります!!! (2022年1月4日 12時) (レス) id: d246a24e38 (このIDを非表示/違反報告)
亜豆 - 私の日常に起きて欲しいストーリです。読み出すと夢中になり、すぐ読み終わってしまいました。これからも投稿頑張ってください。 (2022年1月4日 9時) (レス) @page13 id: 8e381d11c1 (このIDを非表示/違反報告)
おだんご(プロフ) - 蓮華さん» ありがとうございます、嬉しいです、、(*¨*) (2022年1月4日 0時) (レス) id: d246a24e38 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おだんご | 作成日時:2021年12月30日 11時

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